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ドル円は当面152~157円でもち合いか|米経済スローダウンによる影響とは 2024/5/17(金)志摩力男

配信期間が終了しました。
最新動画は【外為マーケットビュー】で公開しています。

動画配信期間:2024/5/17~2024/5/31

外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

時間がない方向け「ポイント要約」

・ドル円は当面152円から157円の間で上下する持ち合い相場に
・ユーロは欧州の利下げ観測にもかかわらず上昇
・豪ドルなどのコモディティ関連通貨も強さを見せている

目次

0:00 今回のダイジェスト
0:37 ドル円相場の下落と米CPIの影響
2:24 FRBの政策スタンスと市場の反応
4:25 米国経済のスローダウンとその影響
6:27 ドル円の見通しとテクニカル分析
9:40 コモディティ通貨に妙味が出てきた
11:31 今後の相場展望
12:04 【PR】口座開設特別キャンペーン

動画の要約・まとめ

ドル円相場の下落と米CPIの影響

最近のドル円相場は、米国の経済指標の悪化やCPIの数字のリーク疑惑などを背景に大きく下落しました。昨日の東京時間の日中では153.60円近くまで下げ、一昨日の156.40円から約3円の下落となりました。CPIの数字が発表前から1円下落するのは異例であり、何らかの形でリークがあったのではないかと思われます。

FRBの政策スタンスと市場の反応

ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁は、CPIの数字が懸念されたほど悪くなかったことを評価しましたが、だからといってFRBの政策スタンスが変わるわけではないと述べました。CPIは過去3回ほど予想以上にインフレ率が上昇していたため、今回良かったとしても、次やその次の2、3回の結果を見ないと政策変更は難しいでしょう。

市場では9月の利下げ確率が上昇しましたが、大統領選挙直前なので、政治的に実現可能かどうかは難しいところです。多くの米系投資銀行は7月に政策変更があるのではないかと予想していますが、実際にどうなるかはわかりません。

米国経済のスローダウンとその影響

最近、アメリカの経済指標はやや弱含んでおり、雇用統計も予想を下回りました。ISM製造業と非製造業の数字も50を割り込んできました。これまで絶好調だったアメリカ経済にようやくスローダウンの兆候が見えてきたことから、金利が下がり、落ち着いてくるのではないかという期待を持たせる数字でもあります。

サンフランシスコ連銀によると、パンデミック時の余剰貯蓄が枯渇してきており、今後は消費が悪化する可能性があります。

ドル円の見通しとテクニカル分析

ドル円は当面152円から157円の間で上下する持ち合い相場になるのではないでしょうか。この予想の根拠として、フィボナッチ・リトレースメントの61.8%と68%のレベルが節目になっていることが挙げられます。

現在のドル円のチャート形状は、上ヒゲが長く、一旦大きく下げているので、天井を打ったようにも見えます。ただし、三角持ち合いからのブレイクは比較的早く、最後の上昇になりやすい特徴がありますが、今回の三角持ち合いの大きさから見ると、これで終わりというには尻切れトンボ的に小さいので、まだ早いかもしれません。

コモディティ通貨に妙味が出てきた

ユーロは欧州の利下げ観測にもかかわらず上昇しており、ドルに対する将来不安を反映しているのかもしれません。過去1年ほどは横ばいのチャートが続いており、これはユーロが強いことを示唆しているのかもしれません。

また、豪ドルなどのコモディティ関連通貨も、原材料価格の高止まりを背景に強さを見せています。豪ドル/円は、仮に下落してもすぐに高値を取り返そうとするシンプルな上昇トレンドを描いています。

今後の展望

米国経済にスローダウンの兆候が見え始める中、今後はドル以外の通貨、特にコモディティ関連通貨にも注目が集まる可能性があります。ただし、相場の動きはテクニカル的な要因も大きくなってきているため、節目となるレベルでの値動きには注意が必要です。

 
志摩力男氏96_130.jpg 志摩力男 氏
慶應義塾経済学部卒。1988年ー1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地の有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍。
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