主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年4月23日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼22日(月)の為替相場
(1):中国人民銀 LPRを据え置き
(2):ポルトガル中銀総裁「年内に1%を超える利下げも可能」
(3):株価が上昇し円売りに傾く
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:155円台への上伸は海外時間か?/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
22日(月)の為替相場
期間:22日(月)午前7時00分~23日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国人民銀 LPRを据え置き
中国人民銀行(PBOC)は貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を据え置くと発表。大方の予想通りに1年物は3.45%、5年物は3.95%にそれぞれ据え置かれた。
(2):ポルトガル中銀総裁「年内に1%を超える利下げも可能」
一時2.55%台に上昇して約5カ月ぶりの高水準を付けていた独10年債利回りが上げ幅を縮小するとユーロが軟化。なお、この日ポルトガル中銀のセンテノ総裁は「3月時点の予想よりも早くインフレ率は(目標の)2%に到達するだろう」と述べた上で、年内に100bp(1.00%ポイント)を超える利下げも可能との見解を示した。
(3):株価が上昇し円売りに傾く
イランとイラクの対立による中東の地政学リスクがひとまず後退したことで米国株が上昇。続落中だったS&P500やナスダックも反発する中、クロス円で円売りに傾いた。34年ぶりの高値となる154.85円前後まで強含んでいたドル/円は、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感やノックアウトオプションに絡む防戦売りの観測などから節目の155.00円を前に伸び悩んだ。
22日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:155円台への上伸は海外時間か?
昨日のドル/円は34年ぶりの高値を更新。中東の地政学リスクを巡る警戒感が和らぐ中、海外市場の株高を背景に低金利の円を売る動きが出た。今月16日に付けた1990年6月以来の高値154.78円前後を僅かに上回り、154.85円前後まで上昇した。心理的節目であり日本政府・日銀の防衛ラインと目される155.00円を前に円安の進行スピードはゆっくりとしたものになっている。
本日も東京市場ではオプション絡みの防戦売りや円買い介入への警戒感がドル/円相場の上値を抑えることになりそうだ。仮に155円台への上伸があるとすれば、介入リスクが多少なりとも薄れる海外市場だろう。なお、NY市場では米製造業及びサービス業の景況感を示す米4月購買担当者景気指数(PMI)が発表される。米国の景気が堅調を維持しているとの見方を後押しする結果となるか注目したい。
注目の経済指標:製造業/サービス業PMI
注目のイベント:米2年債入札
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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