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東証プライムの売買代金は概算で4兆9200億円。業種別では卸売、輸送用機器、海運などが上昇した一方、機械、倉庫・運輸、空運などが下落した。研究開発拠点の新設を発表したQPS研究所が20%高。売買代金は全市場で4位と大きな注目を集めた。半面、下方修正を発表した三井化学が、後場マイナス転換から下げ幅を広げた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり878/値下がり730。トヨタが連日で大きく上昇し、日産自、SUBARU、マツダなど同業にも買いが波及。大規模な自己株取得・消却を発表した三菱商事が急騰した。上方修正を発表したツムラや椿本チエインが急伸。上方修正や増配など好材料が多かったシグマクシスがストップ高となった。KDDIがTOBを正式に発表したローソンが15.2%高と値を飛ばし、スリーエフやミニストップなどコンビニ株に思惑買いが入った。
一方、KDDIはローソンへのTOBが好感されず2%近い下落。今期増収増益を確保できる見込みとなった任天堂は上場来高値を更新した後に失速して下落で終えた。3Q累計で最終減益となったダイキンが商いを伴って急落。シャープ、旭化成、LINEヤフーなどが決算を受けて大幅安となった。前日10分割を発表して強く買われた三菱重工は、きょうは利益確定売りに押されて3%を超える下落となった。
本日、スタンダードに新規上場したSOLIZE(ソライズ)は、高い初値をつけた後も買いを集めてストップ高で終えた。
日経平均は続落。米国株の上昇に連動できなかった点ではさえない1日であったもの、場中に何度か崩れたにもかかわらず下げ幅を縮めて終えており、非常に底堅かった。安値は35854円まであったが、終値(36119円)では36000円を大きく上回った。上向きの25日線(35514円、7日時点)が近づいてきており、もう一段下げたとしても、いったんは同水準がサポートになると思われる。プライムの売買代金は本日も5兆円に迫る高水準となった。日本株に対する注目度が高い状態が続いており、36000円どころの均衡が崩れて指数の位置が大きく変わってくるのであれば、その方向は上となる公算が大きい。きょうは連日で大幅高となったトヨタの動きが目立った。同社に刺激されたかのように他の自動車株にも資金が向かった。完成車メーカーはトヨタより後に決算を発表する企業が多く、目先はセクター全体で注目度が高まりそうだ。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ