メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2024年1月17日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya
NZドル/円チャート(日足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
「足元のNZドル/円は1カ月ぶり高値から反落」
年始から円売りの流が続く中、11日に90.99円前後まで上昇して昨年12月4日以来の高値を付けましたが、その後は上げ幅を縮小する展開となっています。香港・ハンセン株価指数や上海総合株価指数が2022年11月以来の水準に下落するなど、中国経済の先行き不透明感が強まる中でNZドル売りが出ているようです。NZドル/円は90円割れで下げ渋るなど底堅さも見られますが、米国の早期利下げ観測が後退したことで米ドルが強含む中、NZドル/米ドルは17日の東京市場で約1カ月ぶりの安値へと下落しています。
「目先のNZドル/円の注目ポイントは10-12月期CPI」
24日(23日30:45)にNZ10-12月期消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場は、NZ中銀(RBNZ)が5月に利下げを開始すると見込んでいる一方、当のRBNZは前回の会合で2025年半ばまで利下げしないとの見通しを示しています。なお、RBNZは前回の会合において、インフレ率は高すぎるとした上で「インフレ圧力が予想より強い場合には、さらなる利上げが必要になる可能性が高い」と表明しました。このように、市場とRBNZの金融政策見通しに明らかな差があることから、10-12月CPIに対する市場の反応は大きなものになりそうです。仮にCPIがインフレ高止まりを示した場合は利下げ観測が急速に後退し、一転して利上げ観測が浮上することも考えられます。
当面のNZドル/円の見通し
予想レンジ
89.250円~91.750円
基調
波乱含み
当面の注目ポイント
・1/23☆NZ10-12月期CPI
・主要国株価、資源価格
NZドル/円(NZD/JPY) 為替チャート・FXチャート│はじめてのFXなら外為どっとコム
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。