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【見通し】NY為替見通し=半値戻し終了で方向感のない動き継続か、米3年債入札で振幅する可能性も

本日のNY時間は引き続き方向感のない値動きが続きそうだ。今年に入り米10年債利回りは、昨年引け値水準3.88%台から窓を開けて3.91%台で年初は始まり、一時4.1%手前まで上昇。その後の下押しは3.95%台にとどめ再び4%台を回復している。年初からの米債の売りは、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ期待が過度に高まっていたことによる米債買いの巻き戻しが主要因で、この動きがトレンドを作るかは、今週11日に発表される12月の米消費者物価指数(CPI)を確かめるまでは判断を下しにくい。ドル円も米債の動きに連れて、1月2日に140円台の後半で始まり、5日には145.97円まで上昇、しかし、本日は143.42円まで下落。この6営業日の上昇分のほぼ半値(143.40円)を取り戻した感じになっている。

 本日は米国から12月貿易収支が発表される。同指標は80-90年代では最も注目された経済指標だったとはいえ、現在はほぼ無反応になっていることで、本日も市場を動意づけるのは難しそうだ。

 方向感が読みにくい中で注目されるのが、日本時間10日3時に予定されている、米3年債の入札。昨年最終週に行われた複数の入札では、結果の好不調で債券価格が敏感に反応したことを考えると、今年に入り振幅が激しい米長期金利も結果次第で大きく動き、連れてドルも上下を繰り返しそうだ。なお、明日には長期金利の指標ともされている10年債の入札も控えている。

 なお、バー米連邦準備理事会(FRB)副議長の講演が予定されているが、バー副議長は銀行監督担当で、今回のディスカッションも金融規制についてのことが主となるだろう。しかし、これまでもインフレについても言及することもあったことで、警戒は怠らないようにしておきたい。

 
・想定レンジ上限
 ドル円は、昨日のNY時間高値144.28円近辺。その上は昨日高値144.92円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目途は、上述の今年の半値となる143.40円、また143.42円には200日移動平均線も位置している。

(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ