ドル円 日銀の緩和維持受け反発
今週初めのドル円は日銀の金融政策決定会合を控えて様子見ムードが広がる中、142円台前半でスタートしました。
日銀会合の結果を見極めたいとの思惑から18日(月)は午後にかけて方向感に乏しい動きとなりましたが、その後ポジション調整の円売りの動きが出て143円台へと上昇しました。
19日(火)正午前に日銀会合の結果が発表され、日銀が大規模な金融緩和策の継続を決定したことが伝わりました。
事前予想ではマイナス金利解除に向けた動きが出るとの見方もありましたが、植田総裁の会見でも政策修正に向けた手がかりは示されず、円を売る動きが強まってドル円は145円目前まで上昇しました。
その後は米長期金利の低下を受けてドル売りが強まり、21日(木)に内閣府が発表した経済見通しで来年の消費者物価指数が上方修正されたこともドル売り円買いを誘い、22日(金)午前には一時141円台後半まで円高ドル安が進みました。
今週のドル円は日銀会合で金融緩和策の維持が決定されたことを受けて一時上昇したものの、ドル買いの勢いは続かず週後半は軟調な動きとなりました。
日銀会合や植田総裁の会見でマイナス金利解除への手がかりが示されなかったことから直後は円売りドル買いが強まりましたが、米FRBの利下げ開始も意識されていることからドルの上値は重く、ドル高トレンドの形成には至りませんでした。
市場ではFRBの利下げ開始と日銀の緩和政策修正のタイミングが重なればドル円の下落につながるとの警戒感が広がっています。
来週は休暇ムードが広がり相場の流動性が低下することが予想されますが、今後日米の政策転換を見据えてこれまで以上に両国の指標が注目されることとなりそうです。
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