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先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例会見を受けたドル安が先行。その後の欧州中央銀行(ECB)理事会と英中銀金融政策委員会(MPC)後には、ユーロやポンドが強含んだ。それらを背景にユーロドルは一時1.10ドル台に乗せ、ポンドドルも1.28ドル手前まで上値を伸ばす場面があった。しかしながら、週末にかけて米金融当局者が早期利下げに慎重な姿勢を見せると、ドル買い欧州通貨売り戻しに傾いている。
本日はクロアチア中銀総裁やベルギー中銀総裁が講演する他、ニューヨーク勢の参入後にはシュナーベルECB専務理事やレーン同理事兼チーフ・エコノミストも発言予定。英中銀からはブロードベント副総裁の講演が予定されている。足もとのインフレや経済動向への見解に関心が集まりそうだ。
なおウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先週、ECBと英中銀もタカ派の抵抗は長続きしないとする見方を記事にしていた。理由の1つが、これまでもFRBに追随しがちという事実とされ、もう1つは最新の経済情勢を十分に考慮していないと考えられていることだった。
先週末に発表された欧州の12月PMI速報値は弱い結果が目立っており、景気減速への懸念が再び高まってきた。そういったなか、本日の12月独Ifo企業景況感指数には注目が集まりそうだ。市場予想は87.7と前回から若干改善する見込み。同指数は今のところ、8-9月で底を打った可能性も出てきてはいる。しかしながら12月分の伸びが弱いようだと、地合い的にユーロが下値を試すきっかけになるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル、14日高値1.1009ドル
・ポンドドル、14日高値1.2794ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、200日移動平均線1.0831ドル
・ポンドドル、14日安値1.2612ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ