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FX/為替「ドル/円、中東情勢の悪化に注意 150円は近くて遠い」 外為どっとコム トゥデイ 2023年10月16日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年10月16日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼13日(金)の為替相場
(1):中国CPI予想を下回る
(2):中国貿易収支は予想以上の黒字
(3):中東の地政学リスク高まる
(4):米ミシガン大消費者態度指数 5月以来の低水準

▼13日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:150円手前の上値は重そう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

13日(金)の為替相場

期間:13日(金)午前6時10分~14日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国CPI予想を下回る

中国9月消費者物価指数(CPI)は前年比±0.0%と予想や前月(+0.2%、+0.1%)を下回った。また同生産者物価指数(PPI)は前年比-2.5%となり前月(-3.0%)よりもやや回復を示した。PPIは22年10月以来下落が続いている。

(2):中国貿易収支は予想以上の黒字

中国9月貿易収支は777.1億ドルの黒字となり、黒字額は予想(706億ドル)を上回った。輸出入はともに前年比-6.2%となったが、前月からマイナス幅(輸出-8.8%、輸入-7.3%)は縮小した。

(3):中東の地政学リスク高まる

国連はイスラエル軍からガザ地区北部の住民に24時間以内に地区南部に退避する必要があるとの通知を受け取ったことを明らかにした。地政学リスクの高まりを受けてリスク回避傾向が強まった。

(4):米ミシガン大消費者態度指数 5月以来の低水準

米10月ミシガン大消費者態度指数・速報値は63.0と予想(67.0)や前月(68.1)を下回り5月以来の低水準となった。1年先の消費者期待インフレ率は3.8%に上昇(予想3.2%、前回3.2%)、5-10年の期待インフレ率も3.0%に上昇した(予想2.8%、前回2.8%)。米国の金利高止まりが長期化するとの見方が強まりドルが買い戻されたが、クロス円の下落がドル/円の重石となった。

13日(金)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:150円手前の上値は重そう

13日のドル/円は149円台後半からじりじりと上値を切り下げる展開。イスラエルがガザ地区北部への地上侵攻を通知したことで、リスク回避の動きから、NY時間の序盤に149.45円前後まで下落した。ただ、米長期金利の下げ幅縮小に伴い、下げ幅は限定された。 本日のドル/円は引き続き米長期金利の動向に左右されることになるだろう。しかし、ドルが買われたとしても節目の150.00円に近付くと政府・日銀による円買い介入への警戒感が強まり上値が重くなりそうだ。 一方で、中東情勢の悪化を連想させるニュースには米国債が買われて米長期金利が低下しドル売り要因となる。米国の金利動向に注意したい。

注目の経済指標:NY連銀製造業景気指数

注目のイベント:フィラデルフィア連銀総裁発言

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経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

 
nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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