オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は続落。イスラエル情勢で衝突が激化しているものの、原油価格への影響は限定的との見方が広がりつつあることが要因。終値は前営業日比-2.48ドルの1バレル=83.49ドル(10月11日)。
・10月3日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.10%で据え置きとなった。
・9月27日に発表された豪8月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+5.2%(前月+4.9%)だった。7月26日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+6.0%となり、前四半期(+7.0%)から鈍化した。
・9月14日発表の豪8月雇用統計は、雇用者数が市場予想(2.50万人増)を大きく上回る6.49万人の増加だった。失業率は3.7%で前月から変わらなかったが、労働参加率が67.0%まで上昇し過去最高を記録した。
今日のメインシナリオは
注目の米CPI!期待通り低下を示せば豪ドルは買われる?
現在の外国為替市場での一番のトピックは、「米国の利上げは打ち止めなのか?」だ。今週に入り、米連邦準備制度理事会(FRB)高官が米国の追加利上げに対して慎重な姿勢を示す発言を行っている。他方で、これまで通りタカ派的な姿勢を維持する高官もいる。そのため、FRBの政策決定に影響を及ぼす経済指標の結果に注目が集まっており、米ドルの動向が豪ドル相場にも大きな影響を与えている。
本日は米9月消費者物価指数(CPI)が発表される。これまでの米国CPIを見ると総合指数は過去2カ月連続で加速を示した。これはエネルギー価格の上昇が要因であり、値動きの激しいエネルギーや食品価格を除いたコア指数は鈍化傾向を続けていた。それにより、市場はFRBがタカ派的な姿勢を徐々に軟化させつつあるとの見方になっている。本日発表の9月米CPIが市場予想通りインフレ鈍化を示す結果となれば、米国の利上げ終了観測が一層強まることになりそうだ。そうなれば、米株価指数が上昇し、リスクセンチメントに敏感な豪ドルは買われることになるだろう。
この先の個別相場変動
■米9月CPIが予想よりも低下していた
⇒FRBの追加利上げ観測がさらに後退
⇒株価が上昇
⇒豪ドルは買われる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中東情勢
米9月CPI
世界的な株価指数動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は晴れ、豪ドル/米ドルは曇り空に太陽が覗く。5時に豪ドル/円の移動平均で買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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