目次
▼最新のドル円相場は…年初来高値（149.71円）を更新も週末リスクを警戒
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…150円を突破すれば昨年高値（151.94円）を試す？
▼ターニングポイント…円買い介入が実施されてもされなくても上昇基調は変わらない？
▼来週のイベント
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最新のドル円相場は…年初来高値（149.71円）を更新も週末リスクを警戒
今週のドル/円は、150円を前に伸び悩む展開。原油価格が堅調に推移する中で米10年債利回りが16年ぶりの水準に上昇したことでドル買いが勢いづくと一時149.71円前後まで上伸しました。しかし、その後は本邦政府・日銀による円買い介入への警戒感が高まったことから、積極的なドル買い・円売りが手控えられたようにも見受けられます。また、週末リスク（全米自動車労働組合UAWのストライキ、米政府機関の閉鎖の可能性）も相まって、9月最終取引日である本日は149円を挟んで方向感の定まらない値動きとなりました。
ドル円相場をテクニカル分析で確認…150円を突破すれば昨年高値（151.94円）を試す？
ドル/円の週足チャートを見ると13・26・52週移動平均線が上向きを維持しており、強気のパーフェクトオーダー（移動平均線が上から短中長期の順）を形成しています。また、RSIについても70ライン付近に張り付いていることから上昇基調が継続していると見れます。9週連続で高値を切り上げる流れの中で149円を突破してきました。今後、強い上値抵抗と意識されるポイントは150.00円（節目）、151.00円（チャネル上限）、151.94円前後（昨年高値）となってきます。特に150.00円が重要な水準で明確に上抜けていくようだと上値模索の展開になりそうです。一方で下値については145円程度が下値メドになる可能性があります。
ターニングポイント…円買い介入が実施されてもされなくても上昇基調は変わらない？
ドル高・円安基調が止まりません。そして、まだ上値を伸ばす可能性は十分に考えられます。個人投資家の中には本邦政府・日銀による円買い介入に対して警戒されていると思われますが、本日、鈴木財務大臣は為替について「いわゆる防衛ラインがあって、それを超えたら、というのはない。変動に着目している」と述べました。昨年、145円以上の水準で三度の円買い介入がありましたが、いづれも1日で約2円ほど円安が進行した後に実施されていることを考えると、足元のじりじりと上昇する動きでは円買い介入は考えにくいとの声もあります。また、円買い介入が実施されても上昇基調は変わらず買い場を提供してくれたということにもなるかもしれません。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
来週の重要イベント
10/2☆日銀短観
10/2☆米9月ISM製造業況指数
10/2☆パウエルFRB議長講演
10/2◎ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演
10/3☆RBA政策金利
10/3◎米8月JOLTS求人件数
10/4☆RBNZ政策金利
10/4☆ラガルドECB総裁講演
10/4☆米9月ADP全国雇用者数
10/4☆米9月ISM非製造業景況指数
10/4◎ボウマンFRB理事講演
10/4◎グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
10/5◎米8月貿易収支
10/5☆米新規失業保険申請件数
10/6◎カナダ9月雇用統計
10/6☆米9月雇用統計
☆特に重要 ◎重要
※☆は特に注目の材料
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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