ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日のポンド トレードシナリオ
ここまでの相場
本日15:00 英2月月次GDP発表!
・3月10日に発表された英1月月次国内総生産(GDP、前月比)は+0.3%と予想と前回(+0.1%、-0.5%)を上回った。3月31日に発表された英10-12月期GDP(確報値)は前期比+0.1%と速報値(±0.0%)から上方修正となった。
・英3月製造業購買担当者景気指数(PMI)/3月サービス業PMI(ともに確報値)は、それぞれ47.9、52.9と速報値(48.0、52.8)から製造業PMIは下方修正、サービス業PMIは上方修正された(4月5日)。
・3月23日の会合でイングランド中銀(BOE)は0.25%の利上げを実施し、政策金利を4.25%とした。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中7人が0.25%の利上げを支持、2名は据え置きを支持した。
・英2月消費者物価指数(CPI)は前年比+10.4%と前月(+10.1%)から加速。市場は前月から鈍化する(+9.9%)と予想していた(3月22日)。
・英2月失業率は3.8%と前回(3.9%⇒3.8%)から横ばい。賃金上昇率(除賞与、3カ月平均、前年比)は+6.5%と堅調な伸びを継続していた(3月14日)。
今日のメインシナリオ
15:00 英月次GDPに注目!ポンドは買いは続く?
本日は2月月次GDPと2月鉱工業生産が発表される。前回、1月分の月次GDPは+0.3%だった。市場は2月の月次GDPは前月比+0.1%と小幅ながら成長を予想している。英国の月次GDPが2カ月連続で成長を示すのは昨年1,2月以来ない。英国は依然として10%を超えるインフレに見舞われているが、市場予想通りのプラス成長となれば、BOEが想定以上に利上げを実施するとの思惑が高まりポンド買いに繋がるのではないか。4月11日に英財務省は7月に退任するテンレイロMPC委員の後任にグリーン氏を任命した。ハト派のテンレイロ氏が退任した後の8月からはBOEがタカ派に傾く可能性がある。米国では米3月CPIが予想を下回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ打ち止めが意識されつつある。本日発表される米3月生産者物価指数(PPI)がインフレの更なる鈍化を示唆する結果となれば、市場が予想する英米の金融政策の方向性の違いから、対米ドルではポンドが買われることになりそうだ。
個別の想定シナリオ
■英2月月次GDPがプラス成長となる
⇒英月次GDPが2カ月連続でプラスとなるのは1年振り
⇒高インフレ下での経済成長
⇒BOEによる追加利上げ期待が高まる
⇒ポンドは買われる
チャート分析
注目材料
英2月月次GDP
米3月PPI
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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