ドル円一時134円台後半 米CPI受け上昇も勢い続かず
14日のドル円はアメリカの金融不安への警戒感が和らぐ中でドルの買い戻しが進み、一時134円台後半まで上昇しました。
ドル円は米シリコンバレー銀行(SVB)などの経営破綻を受けて13日夜に一時132円台前半まで下落していましたが、米当局が預金保護などの措置を打ち出したことで警戒感が和らぎ、14日はドル買いが進みました。
21時半に発表された米2月消費者物価指数(CPI)はほぼ予想通りの結果となり、コアCPI(前月比)は予想を上回りました。これを受けて発表直後はドル買いが加速し、一時134.90円前後まで上昇しましたが、その後は失速し本日午前にかけて134円台前半を中心に揉み合いとなりました。
ドル円上値重い展開続くか 本日米PPIなど発表
金融不安への警戒感の後退や米CPIの結果を受けて、欧米株の反発や米長期金利の上昇とともに14日のドル円は一時134円台後半まで持ち直しました。米CPIはほぼ予想通りで、おおむね伸びが鈍化したものの高止まりとなりました。
これらを背景に、21日から開かれる米FOMCで0.25%の利上げが行われるとの見方が再び強まりましたが、依然として金融システム不安への警戒はくすぶっており、米FRBによる金融引き締めの継続は難しい状況になりつつあります。そのため次回FOMCでの利上げは見送られるとの観測も根強く、ドル円は当面上値の重い展開が続きそうです。
来週のFOMCで決定される金融政策の見通しが不透明な中、引き続き重要指標の結果と米銀行の破綻関連の続報に注目が集まります。本日は米2月小売売上高や米2月卸売物価指数(PPI)など複数の指標が発表されます。これらの指標が強い結果となれば次回FOMCでの0.25%の利上げ観測が強まることが予想されますが、予想に反して弱い結果となった場合はドル売り圧力が強まる可能性が高く、発表後の変動に注意が必要です。
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