色々あったドル/円相場!為替のプロが選んだ、今年の3大ニュースはこれだ
と~っても忙しい人に、まんがでお届けするFX。
今回おさえておきたいネタはこれだ!
目次
2022年を振り返る
激動の1~3月
4~6月は上昇継続
リスク警戒感が高まった7~9月
下げに転じた10~12月
2023年の注目は?
2022年を振り返る
- ピザちゃん!ハッピーニューイヤーなのだ!!
- ベレーちゃん、あけましておめでとうございます!!
今年もFXを通して世界情勢など色々学びたいと思います! - 良い心掛けなのだ!では手始めに激動だった2022年を振り返ってみるのだ!
- そうですね。ではドル/円から振り返ってみましょうか
- ピザちゃん…年末のまんが!週刊FX「ドル/円32年ぶりの円安!為替介入!為替のプロが選んだ、今年の3大ニュースはこれだ!」でドル/円の振り返りやったけど、見てないの…?
- ギクッ… す、すみません
- そんなわけで、今回は豪ドル/円を振り返ろうと思うのだ!
- 豪ドルだったら、外為どっとコム総研の中村研究員ですね!
- こんにちは、ベレーちゃん、ピザちゃん
外為どっとコム総合研究所 中村勉
Follow @gaitamesk_naka
- あ、中村さん!豪ドルの2022年を振り返ってみようと思うのですが。
- そうだね。ついでに2023年に気を付けるべきイベントも見ておこう!
- ぜひお願いします!
- まず、2022年の豪ドル/円がどれくらい動いたかわかるかい?
- 少し大きめに見て…10円位でしょうか?
- 2022年の豪ドル/円の四本値(始値、高値、安値、終値)を見てみるのだ~
- ずっと90円台で動いている印象でした
- 確かに90円台での動きが多かったけど、2022年の初めはもっと豪ドル安だったね
- 思っていた以上に動いていますね
- そうだね では2022年を3カ月ごとに振り返ってみよう!
激動の1~3月
- まずは1月~3月なのだ
- 3カ月分の日足チャートを見てみよう
- 1月は下落していたんですね
- 米国が近い将来の利上げとQT(量的引き締め)の開始を示唆したのだ!
- 米国の金融引き締めへの警戒が高まって、株価が下落
世界的に株価が下落したことで、リスク回避の円買い、米ドル買いとなったんだ - 結果として、1月に記録した80.36円前後が2022年の安値になったのだ
- 2月はロシアのウクライナ侵攻が始まった月ですよね?
『有事の円買い』と言われるように、戦争とかが始まると円高になりやすいと思っていたのですが… - ロシアのウクライナ侵攻開始が影響して2月から3月にかけては、天然ガスや穀物、鉱物といった資源不足懸念が高まったのだ
- たしかに、ピザちゃんの言う通りリスク懸念はあったよ
それよりも、資源供給懸念が高まったことで資源価格が上昇して、豪ドルなどの資源国通貨にとってプラス要因となったんだ
また、南半球にある豪州はロシアから地理的に遠いということも豪ドルにとってはポジティブな要素になったんだ - 地理的な面も取引材料になったんですね
- そうだね やっぱり、ロシアと地続きで繋がっている欧州通貨は売られやすい状態になったよ
- 3月は凄い勢いで上昇していますね
- 値幅が11円もあって、2022年で一番動いた月だったのだ!
- この頃から、主要国の中央銀行では日銀だけが金融緩和策からの脱却を検討していないことで、円が売られやすくなったんだ
- 世間でも円安が意識され始めたのだ!
- ニュースとかでも『円安』って言葉をよく見ました
4月以降も豪ドル/円は上昇したのでしたっけ? - では4月~6月の豪ドル/円のチャートを見てみよう
4~6月は上昇継続
- 値幅は87.30円付近から96.88円付近と10円近くありますが、急激に下げた場面もありますね
- この時期の主な出来事をみてみよう
- 中国のロックダウンが豪ドルが売られた材料でしょうか?
- そうだね、中国の最大都市である上海市などのロックダウンが長期化したことで、物流機能が制限されて、世界的な景気減速懸念に繋がったんだ
- 「景気が減速すると資源の需要が減る」との見方が強まるのだ
- なるほど!豪ドルは資源国通貨なので、景気減速懸念が強まると売られやすくなるのですね!
- その通りなのだ!
- 景気減速懸念が強まったのに、最終的には豪ドル/円は上昇しています
これはやはり豪準備銀行(RBA)による利上げの影響ですか? - そうだね!5月と6月にRBAが利上げを実施
しかも6月は通常の2倍となる0.5%に利上げ幅を拡大したんだ - しかもRBAが利上げを実施したのは11年半ぶりなのだ!
- そんなに久々だったんですね
7月以降も豪ドル/円は上昇していたのでしょうか? - ではチェックしてみるのだ!
リスク警戒感が高まった7~9月
- あれ?8月の上旬にまた大きく下がっていますね
また景気悪化懸念とかでしょうか? - 原因は2つあるのだ
- 1つ目は8月のRBA理事会
RBA理事会は予想通り0.50%利上げを継続したんだけれど、声明の内容が少しハト派的と捉えられたんだ - もう一つは?
- 米国の下院議長が台湾を訪問したことで、台湾を巡る地政学リスクが高まるとの懸念が強まったのだ
- 米国の下院議長は米国の政治序列第3位に位置づけられているんだ
- 米国では大統領、副大統領の次に序列が高いのだ!
- そんな人が、『一つの中国』を主張する中国当局からの圧力に屈せず台湾を訪問したんだ
- それは大変なことが起きそうですね…
- 実際に市場でもリスク警戒感が高まったのだ
- それで8月上旬は大きく円高になったのですね
- ただ、米下院議長の訪問が何事もなく済んだので、過度のリスク警戒感は後退することになったんだ
- 9月の半ばには98円台後半まで上値を伸ばしていますね!
- 9月は再び日銀のゼロ金利政策に市場が注目したのだ!
- 日銀同様にマイナス金利を採用していたスイスがインフレ加速を理由に政策金利をプラス圏に引き上げたこともあり、円安が加速
それで、豪ドル/円は2014年12月以来の高値をつけたんだ - でも、98円台半ばまで上昇したあとは、92円付近まで下落していますよ
今度は何があったんですか? - 米国のインフレがなかなか下がらず、FRBの金融引き締めが長期化するとの思惑が強まったんだ
- そのほかにも、9月22日は日銀が24年振りの円買い介入を実施したのだ!
- 10~12月が気になります!!
下げに転じた10~12月
- あれ?日銀は10月にも円買い介入しましたよね?
- 10月には2回円買い介入を実施したとみられているよ
- その割には10、11月はそこまで円高が進んでいないですよ
- 「米国の利上げももうそろそろ終了して、2023年末頃には利下げが始まるかもしれない」という思惑が台頭したんだ
- 米ドルが全体的に売られた結果、豪ドル/円は方向感が出にくくなったのだ
- 11月末になると中国が『ゼロコロナ政策』を徐々に緩和し始めたんだよ
- 中国経済や豪ドルにとっては良さそうな話に聞こえますが…?
- そしたら新型コロナの感染が急速に拡大してしまったのだ…
- 感染者数に歯止めがかからず、中国経済の先行き不透明感からリスクオフになってしまったんだ
- 1年を振り返ると色々ありましたね
- 2022年は特に多かったよね
- 2023年はどうですか?
- 私が個人的に考えている材料はこれかな
2023年の注目は?
- 金融政策は今年も注目なんですね
- 米国や豪州は利上げ停止や利下げ開始の時期が市場でも話題に上がり始めているんだ
- 主要国では少しずつだけど、インフレ鈍化の兆しが見え始めているのだ!
- 日銀にも注目だよ
- え?日銀ですか??
- 日本の消費者物価指数も上がっていて、日銀の目標に達しそうなのだ
- そのため、日銀が金融政策を修正するのではないか?という思惑が浮上しているんだ
- では日銀金融政策決定会合にも注目ですね!
- そのほかにも、黒田日銀総裁が4月に退任するので、後任人事を巡る報道とかも要注意だよ
- 金融政策のほかには、中国にも引き続き注意なんですね
- 2023年1月現在は、新型コロナの感染が拡大しているけれども、これが一段落したらすごい勢いで経済回復するのではないか?って言われているんだ
- その前にまたロックダウンしないか心配ですね
- うーん 絶対ではないけど、今回中国で『ゼロコロナ政策』の解除に至った経緯を考えると、再びロックダウンを導入するというのは、簡単なことではないんじゃないかな
- こればかりは、日々情報収集するしかないのだ
- あとはやっぱり世界経済の先行きだよね
- 主要国では後退懸念が根強いのだ
- 景気後退は仕方ないとして、あとはどれだけ早く景気回復に向かえるかだよね
- 豪州経済はどうですか?
- これまで豪州の経済は堅調さを維持していたけど、ここにきて経済減速の兆しが出始めているんだ
- 遂に豪州もですか… そうなると豪ドルは下がりやすくなりそうですか?
- 現時点で見ると、下がりそうに見えるよね
ただ、状況はどんどん変わるから、その時々の大きな材料と小さな材料それぞれを整理してトレードと向き合うと良いね - 今年もしっかり情報収集します!
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