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豪ドル/円 今日の見通し「豪州に独自材料はなし。欧米の景気に対するリスク心理の変化に注意」2022/12/16

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豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
日々、相場情報発信中!

目次

 

今日の豪ドル トレードシナリオ

ここまでの相場

・豪11月雇用統計で、雇用者数は6.4万人増加して市場予想(1.9万人増)を大幅に上回った。失業率は3.4%で前月と変わらず。また、労働参加率は66.8%となった(12月15日)。

・原油価格は反落。米国ーカナダ間のパイプラインが一部稼働再開となったこと、欧米英の中央銀行が金融引き締めを継続するとの意向を示したことなどが要因。一時1バレル=75ドル台まで下落した(12月15日)。

・12月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.10%とした。今後の利上げペースに関してはデータ次第とした。

・11月16日に発表された豪7-9月期賃金指数は前年比+3.1%と予想の+3.0%を上回り、4-6月期の+2.6%から伸びが加速した。

・11月15日にRBAが発表した議事要旨では、住宅市場の悪化を警戒しつつ、利上げ幅を0.25%に留めたことが明らかになった。

今日のメインシナリオ

豪州に独自材料はなし。欧米の景気に対するリスク心理の変化に注意

昨日の豪11月雇用統計は非常に強い結果だったにもかかわらず、豪ドル相場への影響はほぼなかった。他方で、中国の株式指数が大きく下落したことで、中国と交易関係の強い豪ドルは売り圧力が強まった。欧米時間には欧米中銀の金融引き締めスタンス継続による景気悪化懸念によりリスクオフが強まったことも、リスクセンチメントに敏感な豪ドル売りの材料になっている。オーストラリア国内の経済が堅調でも、世界経済の景気悪化懸念が高まると豪ドルは売られてしまう。資源国通貨である豪ドルの特徴を表した一日となった。

本日はアジア時間に主要な経済指標の発表は予定されていない。欧米の景気悪化懸念が高まっていることや、中国で新型コロナの感染拡大が起こっているとの懸念が強いことなどにより、アジア時間は株価の上値が重くなり、豪ドル/円の上値も限定的となりそうだ。
欧米時間には、欧米各国の12月製造業購買担当者景気指数(PMI)と12月サービス業PMIが発表される。市場では各国ともに前月から横ばいか若干改善していることを予想している(英国以外)。市場予想に反して前月から悪化していると、リスク心理が悪化し、株価の下落に伴い豪ドルも下落することとなりそうだ。

個別の想定シナリオ

■欧米経済指標が予想を下振れる
⇒欧米経済の景気悪化懸念が高まる
⇒欧米の株価が下落
⇒豪ドルはリスク心理に敏感
⇒豪ドルは売られる

チャート分析

今後の注目材料

世界的な株価動向 
欧米の経済指標

「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。6時に豪ドル/米ドルのストキャスティクスで買いシグナルが点灯。

【情報提供:外為どっとコム】

<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>

  • ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
  • ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
 

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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