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ドル・円は上げ渋りか、地政学リスクは後退も米引き締め鈍化に思惑

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は上げ渋りか、地政学リスクは後退も米引き締め鈍化に思惑」
 16日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。ポーランドのミサイル着弾に関し、地政学リスクが後退すれば安全通貨の円は売られやすい。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め鈍化の思惑から、ドル買いは縮小しそうだ。
 15日発表された米生産者物価指数(PPI)は低調な内容となり、FRBの利上げペース鈍化の観測からドル売り先行。ただ、当局者はタカ派姿勢を維持し、ドル売りは抑制されている。一方、ポーランドへのミサイル着弾で地政学リスクが高まり、ユーロ・ドルは1.0470ドル台から1.0280ドル台に、ドル・円は139円半ばから137円60銭台にそれぞれ下落。本日アジア市場は足元の懸念が弱まり、安全通貨売りでドル・円は上昇した。
 この後の海外市場は地政学リスクと米金融政策への思惑が交錯しやすい。バイデン米大統領はポーランドに着弾したミサイルはロシアから発射された可能性は低いとの見方を示し、地政学リスクの後退で円売りが主要通貨を押し上げる見通し。一方、米消費者物価紙数(CPI)の失速を受けブレイナードFRB副議長は14日の講演で今後の利上げペース鈍化の可能性に言及。最もタカ派的な当局者の見解から、一段のドル買いは抑制されるとみる。

通貨別分析

 

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