ドル/円:141~145円のレンジ内で上下動を繰り返す可能性。基調はドル強気を維持。
直近の日足は陽線で続落を食い止めているが、143.50-60超えにやや強い上値抵抗が出来ており、週初の上値追いには限りがあろう。一方で下値も、142.00~140.50ゾーンに強い下値抵抗が散在しており、反落しても深い押しにも繋がり難いと見られる。短期トレンドは若干下値リスクを内応した状態だが、中期トレンドが強いので、調整下げの範囲内に留まるなら、押しは深い場合でも140円を大きく割り込まない可能性が高いと見ている。日足の上値抵抗は143.60-70,144.60-70,145.00-10,145.70-80に、下値抵抗は142.00-10,140.70-80,140.00-10にある。145.00-10の抵抗を上抜けて終えれば強気の流れに戻して一段ドルの上昇へ。逆に、可能性が低いと見るが、138円を割り込んで終えた場合は中期的な下値抵抗ポイントである135円前後まで下値余地が拡がり易くなる。21日移動平均線は141.99にあり、短期的な下値抵抗として働いている。また、120日、200日線は134.24と127.21に位置しており、中期トレンドは“ドル強気”の流れに変わりない。 一方直近の週足を見ると、実体が小さく上下のヒゲが非常に長い陽線引けとなった。上下の攻めに大きく失敗した形となっており、今週はこの上下のヒゲの部分を試す展開が予想される。3週連続して上ヒゲが長い陽線となったことから、上値トライに失敗する可能性により警戒が必要だが、週足の形状が大きく崩れているわけではないので、売りも慎重に臨む必要がある。今週の週足ベースで見た上値抵抗が143.60-70,144.60-70にあるが、全て上抜けて越週すれば、来週も一段の上昇に繋がり易くなる。逆に、139.30-40に週足の下値抵抗があるが、これを割り込んで越週した場合は、135~136円方向への新たな下落リスクが点灯する。今週の週足ベースで見た上値抵抗は143.60-70,144.60-70,145.00-10,146.20-30に、下値抵抗は141.60-70,140.20-30,139.30-40にある。31週、62週移動平均線は131.02と121.85に位置しており、中・長期トレンドはドル強気”の流れにある。 今週の戦略は、ドル買いは140.70-80まで引きつけて。損切りは140.00で撤退。売りは、143.60-70で戻り売り。損切りは144.10で一旦撤退。これが付いた場合は144.50-60で再度戻り売り。この場合の損切りは145.10で撤退。 上値は、143.60-70,144.00-10,144.30-40,144.60-70,145.00-10に強い抵抗があるが、145円台に実体を戻して引けた場合は、下値リスクが後退して145.50-60,145.90-00,146.20-30にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は142.90-00に軽い抵抗が、142.50-60,142.20-30,141.70-80にやや強い抵抗が出来ているが、全て下抜けた場合は、141.50-60,141.10-20,140.70-80,140.20-30にある抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。押しはこの辺りが限度と見るが、139.30を割り込んで越週するか、日足が138円割れで終えた場合は135円方向への新たな下落リスクに注意が必要となる。
ドル/円【日足】期間:2022/01/20~2022/09/23(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2019/08/09~2022/09/23(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:“ユーロ弱気”の流れ。138円台の強い下値抵抗にも注意。136.00以下で終えた場合は一段の下落リスクが点灯。
日足は4手連続陰線引けとなり上値を急角度で切り下げている。強い下げエネルギーが働いた状態だが、138円台から137円台には日足、週足ベースで見た強い下値抵抗が控えていること、中期トレンドの崩れがまだ認められないことから、このレベルでの売りも慎重に臨む必要がある。但し136.50を割り込んで終えた場合は、新たな下落リスクが点灯、136円割れで終えた場合は中期トレンドが変化して132~133円方向への一段下落に繋がり易くなる。短期トレンドは“ユーロ弱気”の流れにあるが、141円台に値を戻して引ければ“ニュートラル”な状態に変化、144円台を回復して引ければ“ユーロ強気”に変化して上値余地がさらに拡がり易くなる。日足の上値抵抗は140.00-10,140.70-80,141.70-80,143.10-20に、下値抵抗は138.60-70,137.80-90,137.20-30,136.60-70,136.10-20にある。21日移動平均線は141.50に位置しており、短期トレンドは“ユーロ弱気”の流れにあるが、120日、200日線は138.85,135.60に位置しており、下値抵抗として働く可能性を残している。 一方直近の週足は、安値圏で引ける大陰線の出現となり、3手前の大陽線の値幅を切り崩しており、下値リスクが高い状態にあることを示しているが、下値を切り上げる流れも維持した状態にあり、反発に転ずる可能性を残している。但し、138.90-00,136.50-60の抵抗を全て下抜けて越週した場合は、中期トレンドが変化する可能性が点灯するので注意したい。今週の週足ベースで見た上値抵抗は141.90-00,143.00-10,144.30-40に、下値抵抗は前述の138.90-00,136.50-60と134.00-10にある。31週、62週移動平均線は137.12と133.50に位置しており、中期トレンドをサポート中だが136円台を維持出来ずに越週した場合は、中期トレンドが変化して下落余地がさらに拡がり易くなる。 今週の戦略は、ユーロ買いは今週いっぱい様子見か、136.50-60まで引き付けて。損切りは135.80で撤退。ユーロ売りは140.70-80で戻り売り。損切りは141.10で浅めに撤退。これが付いた場合は143.50-60までの戻り待ち。この場合の損切りは144.10で撤退。 上値は、139.50-60,140.00-10,140.50-60,140.70-80、141.10-20にやや強い抵抗が出来ているが、全てクリア出来れば下値リスクがやや後退、141.70-80,142.30-40,143.00-10,143.50-60,144.00-10の抵抗を全てクリアし、実体を144円台に戻して終えれば、“ユーロ強気”の流れに戻して上値余地がさらに拡がり易くなる。下値は、138.90-00、138.60-70に強い抵抗があるが、下抜けた場合は、138.30-40,137.70-80,137.30-40,137.00-10,136.50-60にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。全て下抜けて終えた場合は新たな下落リスクが点灯、136円割れで終えた場合は中期トレンドが変化して、ユーロの下落余地がさらに拡がり易くなる。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2022/03/08~2022/09/23(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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