豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は、一時1バレル=85ドル台まで下落し続落。中国の四川省成都市でロックダウンが導入されたことによる中国の景気減速と、エネルギー需要減退の懸念が高まったことなどが理由(9月1日)。
・7月分の豪雇用者数は4.09万人減と予想の2.5万人増を大幅に下回る。失業率は3.4%まで低下、労働参加率は66.4%(前月66.8%)へ低下した(8月18日)。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。
・8月2日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利を市場予想(0.25%~0.50%)通り0.50%の利上げを実施。次回以降も大幅利上げの可能性は残したが、先月までのタカ派的な姿勢は後退した。
・7月27日発表の豪2022年4-6月期消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は米雇用統計が強いと売られる?中国のロックダウンもマイナス要因
本日は豪州に注目経済指標発表の予定はない。市場の注目は今夜21:30に発表される米8月雇用統計に集まっているため、それまでは様子見ムードが強く小動きとなりそうだ。今夜の米雇用統計の結果が
①良好と捉えられた場合。米国の大幅利上げ観測への思惑がさらに強まることとなり、金融引き締めの警戒感から株価が下落。株価動向に敏感な豪ドル/円下落することとなりそうだ。
②予想を大幅に下回った場合。米経済減速の兆しとの見方が広がり、このところ急速に買い進められた米ドルに売り調整が入る。米ドル/円は下落、豪ドル/米ドルは上昇し、豪ドル/円は方向感が出ないのではないか。
他方で、昨日(9月1日)に中国四川省の成都市でロックダウンが導入された。これにより、
①中国経済の減速懸念
②資源需要が減退するとの懸念
が強まっている。中国と交易関係が強く、資源国通貨の豪ドルにはネガティブ材料として付き纏うこととなりそうだ。
個別の想定シナリオ
■中国四川省成都市がロックダウン導入
⇒中国の景気減速懸念が強まる&資源需要減退観測が強まる
⇒豪州は中国と交易関係が強い&豪ドルは資源国通貨
⇒豪ドル/円の上値を重くする要因
チャート分析
今後の注目材料
21:30 米国8月雇用統計
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。8時に豪ドル/円のMACDで買いシグナル点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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