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FX「選挙まで1年を切り内外で強烈なニュース。ただリラ安の根本は貿易赤字」トルコリラ見通し


総括

FX「選挙まで1年を切り内外で強烈なニュース。ただリラ安の根本は貿易赤字」トルコリラ見通し

(通貨最下位、株価首位)
予想レンジ トルコリラ/円7.3-8.3

(ポイント)
*トルコ格下げ(フィッチ)
*対円では9%安だが、対ドルで31%安
*エルドアン大統領の来年の大統領選挙への支持率が低い
*高インフレに暫く忍耐を(エルドアン大統領)
*米議会がF16戦闘機のトルコへの売却に反対
*新資本規制の効果薄れリラはじり安
*6月消費者物価は78.62%へ
*6月の製造業PMIや経済信頼感指数が悪化
*貿易赤字は拡大
*スウェーデンとフィンランドのNATOへの加盟を支持
*トルコは国内リラ預金より外貨預金が多い国(日本と逆)
*ロシアへの経済制裁に加わらない
*トルコの不満はEUに入れずNATOに利用されていることか
*住宅価格上昇はロシア人の住宅購入によるもの
*観光収入は増える
*S&Pは既に格下げを実施
*トルコ実業界はリラの対ドルレートを9から14の間で推移することを望む

(リラ安の根本原因は貿易・経常赤字)
 再び下落している。対円では9%安だが、対ドルで31%安。貿易・経常赤字下で、高インフレでも金融緩和を続ける政策では海外からの資金の流入はない。銀行規制当局が外貨預金の増加を防ぐ為の資本規制を打ち出したが効果がなくなってきた。5月の貿易収支は106.1億ドルの赤字で、2013年からの統計で最大の赤字となったことに続き、5月経常収支も64.7億ドルの赤字となった。前年同月の33.2億ドルの赤字から拡大した。ただコロナの規制が緩和され旅行収支などサービス収支は32.2億ドルの黒字となっている。

(大統領のインフレ抑制策がついに「忍耐」という精神的なものへ)
6月の消費者物価上昇率は前年比78.62%と、1998年9月以来24年ぶりの高水準となった。ウクライナ戦争、コモディティー価格急騰、昨年12月以来のリラ安が背景だ。予想の78.35%をやや上回った。
 エルドアン大統領は収まらないインフレに対して、「高い生活費と外貨に対するトルコリラの価値の変動によって引き起こされる問題を認識している。私たちが立ち上げた経済プログラムに対するより強力な支援ともう少しの忍耐を私の国に求めます」と発言した。

(大統領選へのエルドアン氏の支持率が低い)
 世論調査会社メトロポールの大統領選挙の調査によると、エルドアン大統領は40%の支持、中道右派善党(İP)の党首のアクシェナー氏が49.9%の支持、共和人民党(CHP)の党首のクルチダル氏が49.2%の支持を得た。
 ただ大統領はこれまでも与党が敗退すると選挙やり直しや反対派への圧力をかけてきたのでトルコの選挙には波乱はつきものだ。

(米国はF16をトルコに売却するのだろうか)
35人の米国議員がバイデン大統領に手紙を送り、トルコの国内外での「広大な人権侵害」を理由に、F-16戦闘機の販売の可能性に反対を表明した。
 バイデン大統領はフィンランドとスウェーデンのNATO加盟を容認したトルコへF-16の売却に必要な米議会の承認を得ることに自信を持っていると述べていた。

(次回政策金利決定は7月21日)
 小出しの資本規制ではリラを上昇させることが出来ない状況が続く。次回政策金利決定は7月21日で14%の据え置きの予想だ。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

雲に入れずもボリバン中位に留まる

 日足、雲に入れず下落も円安で中位に留まる。6月23日-7月11日の上昇ラインがサポート。6月27日-30日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向きで20日線を下抜く、20日線は上向き。
 週足、6月20日週-27日週の上昇ラインを下抜く。6月20日週-7月4日週の上昇ラインがサポート。5月9日週-6月27日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。
 月足、21年12月-22年6月の上昇ラインがサポート。21年11月-22年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、7年連続陰線。22年は一時寄り引き同時に近づいたが、また円に引き離される。18年-21年の下降ラインが上値抵抗。



メルハバ

格下げ

 フィッチは7月8日、トルコの債務格付けを「Bプラス」から「B」に引き下げた。インフレ高進に加え、経常赤字の拡大や政府による介入的な政策など経済に関する幅広い懸念が理由とした。
見通しは「ネガティブ」に据え置き、インフレ高進や為替相場の下落、国内の信頼感低下を踏まえると、今後消費の減速が予想されるとした。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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