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FX見通し「117円目指すなら115円半ばの抵抗帯攻略が必須」週刊為替レポート ハロンズ ドル/円 2022年02月05日

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目次

▼1月31日週のドル/円は114.00円トライの格好に
▼米雇用統計は当てにならない!?
▼重要イベント通過で新たな方向性が出るか注視
▼地政学リスクが円高誘因も
▼115円半ばのレンジスタンを越えれば117円台回復みえるか
▼02/07 週のイベント
▼一言コメント

117円目指すなら115円半ばの抵抗帯攻略が必須

1月31日週のドル/円は114.00円トライの格好に

豪州、英国、欧州が今後、ハト派色を薄めていくとの思惑のほか、底堅い株価動向を受けたリスクオンの流れがドルの上値を重くしました。ドル/円は民間調査の米1月ADP雇用統計が予想外の30.1万人減となったことが判明したところで114.140円レベルまで下落しました。また、米長期金利が1.8%近辺で伸び悩んだことも、ドル/円の頭を押さえる一因として意識されました。ただ、押し目を買い拾われる形で114.00円の大台割れを回避すると、その後は115.05円前後(執筆時点:2月4日 16時)まで切り返しました。

米雇用統計は当てにならない!?

米雇用統計は制度上の理由で、統計値の精度が低下しています。ホワイトハウスが説明したところによれば、データ集計上、感染力が極めて強いオミクロン株が流行した同月のデータ集計時期に約900万人が病欠していた問題で、労働者が有給休暇扱いとされないケースは失業と記録されてしまうという。目先は、米雇用に対してポジティブなイメージは持ちづらそうな雰囲気のようです。もっとも、有給休暇扱いとされなかった見なし失業者が病欠から職場へ復帰したときは、逆に新規就業者扱いとなる可能性があり、今度は数字は上振れすることになりそうです。おかげで数字の精密さが低くなり、しばらくは雇用統計の数字は当てにならなさそうです。ノイズに振り回されないよう注意したいです。

重要イベント通過で新たな方向性が出るか注視

先週までの主要国の金融政策を改め振り返ると、日本を除く主要国はインフレ高進への警戒を強めていることが分かります。日銀はといえば、前月に公表された経済・物価情勢の展望レポートで、物価見通しについては「概ね上下にバランスしている」とし、昨年10月の「下振れリスクの方が大きい」から判断をいくらか上方修正させましたが、他の主要中銀と比較すると物足りなさは否めません。金融政策面では、円には下押し圧力がかかりやすい状況と言えそうです。もっとも、外部環境の変化を受けて日銀が心変わりする可能性がないとは言えませんが、オミクロン株の流行下で急激に舵を切るとは考えづらく円の高値は限定だろうと考えます。

地政学リスクが円高誘因も

ただ、上での話はあくまでも金融政策面に限定した場合で、東欧・中東地域での地政学リスクへの注目度が増せば市場の様子が一変する危険はあります。目立った経済指標が米消費者物価指数とミシガン大学消費者態度指数ぐらいしかなく、基本的にはこれまでの中銀イベントの結果をゆっくりと吸収する時期で、来週の為替相場は限定的な値動きを予想しますが、地政学リスクが円を押し上げる可能性も頭の片隅にとどめておく必要はあります。中銀イベントが一段落し次回会合が集中する3月第1週から第2週まで少し間が空くため、ある意味エアポケットのような状況となり、地政学リスクの話題に市場が敏感に反応しても不思議はありません。

115円半ばのレンジスタンを越えれば117円台回復みえるか

115円台での値固めに失敗し、上昇の勢いが削がれた面はあります。ただ、114.00円割れを死守し底割れを回避した点を眺めると、下方向もそれなりの底堅さがうかがえます。目先、せり上がる一目均衡表の雲に沿って下値を切り上げる期待はまだあると考えます。このときは、年初の高値116.347円から走る下降トレンドラインが推移する115.40-50円付近をスムーズに超えていけるかがポイントになりそうです。このレベルを越えられれば117円台回復もみえてくるかもしれません。ただし、同水準で頭を抑えられるようなら、今度は114.00円割れへの警戒が必要となるかもしれません。115円前半から半ばにかけた取引は慎重に手掛けたいです。

【ドル円 日足チャートとストキャスティックス】

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ドル円:日足チャート(上段)、ストキャスティックス (下段)

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:113.70-115.80

02/07 週のイベント:

02/07(月) 14:00 日本 12月 景気先行指数(CI)・速報値
02/07(月) 14:00 日本 12月 景気一致指数(CI)・速報値
02/08(火) 08:30 日本 12月 毎月勤労統計調査-現金給与総額
02/08(火) 08:30 日本 12月 全世帯家計調査・消費支出
02/08(火) 08:50 日本 12月 国際収支・経常収支
02/08(火) 22:30 米国 12月 貿易収支
02/09(水) 24:00 米国 12月 卸売売上高
02/10(木) 08:50 日本 01月 国内企業物価指数
02/10(木) 22:30 米国 01月 消費者物価指数(CPI)
02/10(木) 22:30 米国 新規失業保険申請件数
02/11(金) 24:00 米国 02月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値


(執筆:小野 直人)

一言コメント:

通常、五輪・パラリンピックに合わせ休戦協定が国連で採択されます。今回も中国提出の決議案を議場の総意として無投票で採択されていますが、「Quad(クアッド)」を構成する日米豪印などは共同提案に加わっていません。人権問題が理由でしたが、今となってみれば、ロシアのウクライナを巡る軍事行動に対して米国がやや積極的に行動しているように感じるのは、共同提案しなかったことが理由の一つにあるような気がする今日この頃です。

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