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FX「トリプル安・ローテーション継続。米株大幅下げでも利上げに突き進むのか」

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総括

FX「トリプル安・ローテーション継続。米株大幅下げでも利上げに突き進むのか」

ドル円=111-116、ユーロ円=126-131 、ユーロドル=1.11-1.16

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨2位(4位)、株価11位(12位)、リスク回避で円が選好される。日本株は選好されない」
 円はさらに上昇、2位に駆け上がった。世の中に良くないことが起きると円が買われる。ただ日本株は決して買われない。日経平均は年初来4.41%安。マザーズ指数はナスダックをはるかに下回る17.73%安、TOPIXも3.27%安。岸田政権は株式市場には興味なく、隙あらば増税しようとしている。ただ株価が上昇して儲けないと税収増はないことは忘れているようだ。製造業が中国、アジアに奪われ、金融市場を強くすることも日本の生きる道の一つだが、逆方向に向かっている。
 日本は米国ほどの対外資産はないが、対外純資産では世界一なので、米株下落、米債券下落(利回り上昇)があれば、日本の投資家もそれらを売って円に換え円高となる。別に日本が安全と思われているのではなく、投資家の損失回避策だ。
 さて短期的言えば、ドル円日足は1月4日のボリバン3σ上限から2σ下限へ下落し一服感があるが週足や月足を見るとまだ下げ余地がありそうだ。今週は月末なので輸出のドル売りにも気をつけたい。2月からはリパトリ玉も出始めるが、去年と違って3月決算は良さそうなのでリパトリの円買いも増加しよう。円高のまま4月に繋がれば、また上半期や夏の円高ともなる。


*米ドル「通貨8位(6位)、株価(NYダウ)14位(9位)、トリプル安・ローテーション継続。米株大幅下げでも利上げに突き進むのか」
 今年のドルは弱い。株は大幅下落だ。今週のFOMCでは、利上げは決定されないとの見方が大勢だが、3月の利上げが示唆される可能性がある。短期金融市場では90%を超える確率で3月に0.25%の利上げが実施されるとの見方がすでに織り込まれている。ただ3月に0.5%利上げが実施される確率は5%となっている。ただこの米株大幅下落を配慮せずの利上げを連続することは、さらに市場を混乱させることになる。インフレの要因はコロナ感染による人手不足と、半導体不足などの供給問題にある。利上げがそれらを改善することは出来ず、株売りを招いている。株・債券が売られれば金利上昇に拘わらずドルも売られる。その資金は現金となるか、新興国や欧州に向かうと見られている。いわゆるローテーションだ。強い需要が伴わない利上げはクラッシュを招く。
 人手不足は米国の手厚い感染への給付金や失業保険がある。急いで職に戻る必要はない。半導体不足は中国の半導体企業に制裁を課したからだ。インテルが漸く半導体工場拡大を表明したが時間はかかる。
バイデン大統領の経済対策も進展せず金額の減少だけが議論されている。貿易赤字も過去最高となってきた。過去最高の黒字を出す中国とさらなる経済・為替戦争が始まることを懸念する。世界の経済をリードする米国経済の強さにも調整がまだまだ続くだろう。


*ユーロ「通貨10位(6位)、株価6位(7位)DAX)、インフレ懸念あるも成長低迷でリセッションも。ウクライナリスクもあり」
 ECB内での金融政策の不一致、高インフレの低成長率、ウクライナ緊張などで、なかなか浮かび上がれない。米株下落でドルが売られた時の対価として買われるだけでは寂しい。21年12月のECB理事会議事要旨で、金融政策引き締めに向けた門戸を開いておくべきと一部の政策当局者が主張していたことが分かった。ユーロ圏のインフレ率は目標を「容易に」上回って推移する可能性があるためという。一方、ラガルドECB総裁は22年にはエネルギー価格が安定する見込みであり、物価を押し上げている産業界のボトルネックも緩和されると予想。欧州が米国のようなインフレに直面する可能性は低いとの見解を示した。ECB内で意見が分かれている。ウクライナ問題という地政学リスクはあるが、週末にはウクライナに親ロシア指導者を就任させようとの動きがあるとの報道があり、さらに混迷している。
 またインフレは上昇するも成長は弱い。今週独4Q・GDP予想も弱い。独政府は2022年の経済成長率見通しを従来予測の4.1%から3.6%に下方修正する見通し。半導体などの製品の供給ボトルネックや新型コロナウイルス感染第4波が見通し引き下げの背景にある。ハベック副首相兼経済相は今週、新たな見通しを盛り込んだ22年経済報告書を提示し、内閣は26日に承認する見通しだ。
 独経済が1Qに2四半期連続で縮小すると見込まれているる。2期連続マイナス成長は一般的に景気後退と定義されている。


*ポンド「通貨5位(2位)、株価5位(3位)、突破力にやや陰り、増税に消費減少」
 ポンドは弱くはないが少し陰りを見せてきた。英中銀は2月に追加利上げに踏み切る見通しだ。インフレ率が高騰している上、新型コロナウイルスのオミクロン変異株による景気への影響は従来株よりも小幅にとどまるとの見方が示されたからだ。12月のインフレ率は約30年ぶりの高水準を付けた。22年1Q、2Qのインフレ率の予想中央値がそれぞれ5.2%、5.5%となり、前月調査の4.7%、4.6%を上回った。
 またジョンソン首相は、オミクロン変異株の急拡大を抑制するためにイングランドで導入した新型コロナウイルスの規制強化策を終了すると発表した。新型コロナ感染者数がピークを過ぎたとして、新型コロナとの共生を模索している。引き続き資源価格も底堅く、強気の中銀、強気の政府でポンドを押し上げていた。ただ二つの材料がポンドを弱含み推移させている。
 4月に公共料金50%上昇と増税が家計直撃する。エネルギー価格高騰とインフレ高進は世界各地の政策当局者を悩ませているが、英国政府は同時に増税を計画する。新型コロナウイルスのパンデミックで世界最大級の打撃を被った同国で、経済的な実験が始まる。4月に生活費が急激に逼迫する。新型コロナですでに痛んだ家計や企業の予算はさらに悪化し、貧困層は一段と苦しくなる。
 また、12月の小売売上高は、前月比3.7%減少し、ロックダウン中だった昨年1月以来の大幅な落ち込みとなった。消費者が例年より早くクリスマスの買い物をしたことや、新型コロナウイルスのオミクロン株流行により外出を控えたことが要因。予想は0.6%減だった。


*豪ドル「通貨11位(11位)、株価10位(8位)、物価上昇、雇用ひっ迫、利上げ観測でも景気低迷で冴えない」
 依然、冴えない。今年は通貨番付12通貨中11位、株価ではASX指数が3.72%安となっている。去年の年足は対ドルで陰線、対円で陽線であったが、今年はいずれも陰線スタート。やはりコロナ感染者急増で経済が停滞し始めたのが大きい。人手不足で雇用はひっ迫している。海外からのバックパッカーや学生にも豪で就職させようとしている。かといって経済指標は強くはない。1月10-16日の消費者信頼感指数は7.6%低下し、2020年10月以来の水準に落ち込んだ。コロナ感染拡大を受けて、人々が自主的に外出を避けた影響で消費が落ち込んだほか、隔離が必要なエッセンシャルワーカーが続出してサプライチェーンにも支障が出た。感染拡大によって国内総生産(GDP)の伸びが押し下げられる可能性があり、今年1Qの伸び率予想が従来の2.3%から1.0%に下方修正するところもある。
 今週は21年4Qの消費者物価の発表がある。予想は3.2%で高く、テーパリングや利上げ時期が早まりそうだが、要因が感染者増の人手不足となれば手放しで喜べるものではない。


*NZドル「通貨最下位10位(10位)、株価13位(10位)、コロナ警戒レベル引き上げ。今週は消費者物価。景気冴えず」
 2021年に真っ先に利上げし、コロナ感染にも厳しいゼロコロナ対策をとってきたNZだが経済は思わしくない。ただそれが国民の命を守るものだとすれば正しいかもしれない。NZは1月23日コロナ感染警戒レベルを引き上げた。経済活動が阻害されるかもしれないが、これがNZスタイルだ。アーダーン首相の結婚式も延期された。今週は4Q消費者物価が発表される。予想は前年比5.6%上昇。豪とともに感染による人手不足で物価は高く、雇用がひっ迫している。
 2021年4Qの企業信頼感は前期から悪化した。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない状況を映した。業況全般が「良くなる」と回答した企業の割合から「悪化する」と回答した企業の割合を引いた値はマイナス28%で、前期のマイナス11%から悪化した。設備稼働率は89.5%と、前期の96.1%から低下した。新型コロナ対応の行動制限に伴う深刻な労働力不足が賃金上昇をもたらし、これが企業のコスト増につながっている。中銀による金融引き締めが依然必要であるとされているが、それでインフレが収まるかどうかは豪とともに疑問だ。インフレの要因は人手不足と供給問題なので利上げは効果がないだろう。
ただ利上げで12月の住宅価格は、前月比0.3%下落した。これが住宅投資回復に繋がればいい。

テクニカル分析

*ドル円「5日線・20日線下向き。日足はボリバン2σ下限も週足は上ヒゲ長く売り圧力あり」
日足、ボリバン3σ上限から2σ下限まで下落。ボリバン中位まで戻すも再びボリバン下限まで下落。雲中へ。1月20日-21日の下降ラインが上値抵抗。1月14日-21日の上昇ラインがサポート。5日線、20日線下向き。
週足、ボリバン2σ上限から2週連続陰線。1月3日と1月17日週は長い上ヒゲ。1月10日週-17日週の下降ラインが上値抵抗。11月29日週-1月10日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン上位。
月足、ボリバン2σ上限から下落。今月はここまで陰線。10月-12月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、2021年は6年ぶり陽線。2022年は陰線スタート。15年-20年の下降ラインを上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜く。


*ユーロドル「5日線が20日線を下抜く」
日足、一時雲の上に出るが維持できず雲下限まで下落。1月10日-21日の上昇ラインがサポート。1月20日-21日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き、20日線を下抜く。
週足、切れ上がってきたがボリバン中位から反落。1月10日週-17日週の上昇ラインがサポート。1月10日週-17日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、12月は5か月ぶり陽線も雲の下。今月は陰転。11月-12月の上昇ラインがサポート。10月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。20年‐21年の上昇ラインを下抜いている。17年-20年の上昇ラインがサポート。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロ円「ユーロドル同様に5日線が20日線を下抜く」
日足、ボリバン2σ上限から反落、一時3σ下限近くへ。一時雲の下へも出る。12月20日-1月21日の上昇ラインがサポート。1月20日-21日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。5日線が20日線を下抜く
週足、連続陰線。一時雲上へ出るも再び雲中へ下落。12月20日週-1月17日週の上昇ラインがサポート。1月10日週-17日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位へ。
月足、1月は上昇スタートも陰転。ボリバン中位からは反発。21年10月-11月の下降ラインが上値抵抗。20年5月-21年12月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陽線。今年は陰線スタート。20年-21年の上昇ラインを下抜く。14年-21年の下降ラインが上値抵抗。12年-20年の上昇ラインがサポート。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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