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FX「3Q・GDPはマイナス成長も4Qの経済指標は改善スタート」メキシコペソ見通し

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総括

FX「3Q・GDPはマイナス成長も4Qの経済指標は改善スタート」メキシコペソ見通し

(通貨8位、株価4位)                                           

予想レンジ 5.2-5.7

 (ポイント) 
*3Q・GDPは前号の予想通りマイナス成長に
*中銀は年間成長率6.2%見通しは変えず
*4Qの経済指標は改善している
*11月12日に政策金利決定
*9月郷里送金、7カ月連続で40億ドルを上回った
*ペメックス原油高でも赤字に
*株価は好調だ
*年初来高値更新後、反落。対円で5.666がダブルトップ
*消費者物価は6%超えで高い 追加利上げ観測あり
*大統領支持率は世界2位
*9月の車生産20万台 3カ月連続前年割れ 半導体不足で
*資源関連産業を政府が独占 大統領が法案提出
*米国への貿易依存度が高い
*ペメックス格下げ
*外需は強いが内需は弱い
*2021年春以降、米国からの旅行者が激増している

(年初来高値更新も3Q・GDPマイナス成長で反落、4Q経済指標は改善)
3QのGDPは、前期比では0.2%減と5四半期ぶりにマイナス成長に転じた。新型コロナウイルスの感染再拡大や自動車生産の縮小によるものだ。メキシコはコロナの感染拡大による落ち込みから回復しつつあったがコロナ第3波の到来で再び一時的に経済活動を制限していた。サプライチェーン問題で自動車生産の落ち込みも回復スピードの鈍化につながった。もちろん米国の3Q・GDPの減速によるところも大きい。
 中銀のジョナサン・ヒース副総裁は、「メキシコの今年度のGDP予測を見直すのは時期尚早だ」と投稿した。メキシコ中銀が8月末にまとめたリポートでは、21年の実質経済成長率見通しは6.2%だった。

(4Qの経済指標は好スタート)
 4Qに入っての経済指標は改善している。10月企業信頼感指数は52と前月の51.3から上伸、また10月の製造業PMIも49.3と前月の48.6から改善した。今週は10月消費者信頼感指数の発表もある。

(来週は重要週、消費者物価→政策金利決定へ)
消費者物価は6%を超えているが、11月9日に10月分の発表があり、それを踏まえて11月12日の政策金利決定となる。インフレ目標が3%なので金融引き締めは続き追加利上げ観測もある。

(9月郷里送金、7カ月連続で40億ドルを上回った)
 外国からメキシコへの9月の送金額が前年同月比23%増の44億300万ドルになった。前年同月を上回るのは17カ月連続。7カ月連続で40億ドルを上回った。1~9月累計では373億3400万ドルと、前年同期比で25%増えた。ただ米政府は州による失業給付に上乗せする特別措置を9月に終了しており、伸び率は8月と比べると鈍化した。
 9月貿易収支は23.98億ドルの赤字だったが、郷里送金の黒字(第二次所得収支)で相殺され経常黒字が続いている。

(ペメックス原油高でも赤字に)
 国営石油大手ペメックスの2021年7~9月期決算は、最終損益が772億ペソの赤字(前年同期は14億ペソの黒字)となった。原油価格の上昇で売上高は増えたが、為替差損や税負担の増加で赤字に転落した。
 売上高は前年同期比61%増の3847億ペソだった。輸出した原油の平均販売価格は1バレルあたり66.69ドルと、前年同期に比べて75%高い水準だった。世界的な需要回復を背景に原油価格が上昇しており、売上高の拡大につながった。
 一方で販売費が2684億ペソと前年同期から42%増えたほか、原油の生産に関する税金などの負担が754億ペソと同80%増えた。メキシコ政府はペメックスの負担を減らすため減税を進めており、利益にかかる税金を22年に40%と21年の54%から下げる予定だ。
 ペメックスは原油生産量の減少に伴い経営が厳しい状況が続いている。21年9月末時点の負債総額は2兆2954億ペソと20年末に比べて1.6%増えた。ペメックスはメキシコ政府の重要な収入源で、立て直しが急務になっている。

テクニカル分析

年初来高値を更新後反落

日足、年初来高値の5.666がダブルトップとなり、ボリバン2σ上限から反落。雲上は維持。10月6日-11月3日の上昇ラインがサポート。10月27日-11月4日の下降ラインが上値抵抗。5日線が20日線を下抜く。ボリバン下位。
週足、10月18日週、25日週と上ヒゲが長く、今週下落するも5.43から盛り返す。下ヒゲが長くなってきた。3月8日週-10月4日週の上昇ラインがサポート。5.666がダブルトップ。
 月足、雲下限で抵抗される。雲下での推移が長い(2016年1月以来)。ボリバン中位は上に抜ける。10月は4か月ぶり陽線。今月も陽線スタート。21年3月-10月の上昇ラインがサポート。20年2月-21年10月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、陽転。15年-20年の下降ラインを上抜く。

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VAMOS MEXICO

株価堅調

メキシコボルサ株価指数は3Q・GDPのマイナス成長で小緩んだが、依然、米経済成長の強さと米国株の強さに影響され年初来17.72%高と好パフォーマンスを見せている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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