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FX「政権交代なら株安・円安!?、逸(はや)る米タカ派マインドの行先は」週刊為替レポート ハロンズ ドル/円 2021年10月30日

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目次

▼ドル円は調整主導の展開
▼与党大敗なら円安も
▼今回見送りでも、インパクトは低め
▼上下両睨み。
▼11/1週のイベント
▼一言コメント

政権交代なら株安・円安!?、
逸(はや)る米タカ派マインドの行先は

ドル円は調整主導の展開

足もとの急上昇への反動や、株高によるリスク選好のドル安が頭を押さえた。また、米7-9月期GDP(国内総生産)が予想以上に低調な伸びにとどまったことも嫌気された。ドル/円は、底堅い新築住宅販売件数を受けて114.31円レベルまで買いが先行しましたが、その後、先週安値113.41円を割り込み113.26円付近まで下げ幅を広げました。

与党大敗なら円安も

10月31日に第21回衆議院議員総選挙、11月1日に米10月ISM製造業景況指数、11月3日に同ISM非製造業景況指数、FOMC(連邦公開市場委員会)、11月5日に米雇用統計と来週末にかけて重要イベントが目白押しです。何から手をつければよいか迷いますが、まずは円サイドの話題から。選挙情勢は与党・野党どちらにも追い風は吹かずといった様子で誰が勝者か分かりづらい選挙ですが、金融市場の判断基準は明確です。自公合わせて過半数超えとなる233議席以上を獲得できるかどうかです。過半数を超過した分に応じて、市場の株高・円安バイアスも強まると考えます。

逆に、自公が過半数に届かなかった場合には株安・円高が初期反応として想定されます。もっとも、自公大敗なら政権交代もみえてきますので、円買い一辺倒もいささか短絡的と思われ、円高一巡後は相応の円売りフローが出てくるのではないでしょうか。また、コモディティ価格上昇による貿易赤字の拡大懸念も踏まえれば、選挙後の円高志向は短命に終わりそうな雰囲気です。

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図表1.総選挙の結果と予想される市場反応

今回見送りでも、インパクトは低め

次に米国サイドの話題ですが、こちらは早期利上げ観測が高まるかどうかが見どころになりそう。米FOMCではテーパリング開始が宣言され、淡々と縮小が進むとみています。仮に今回表明がなくとも、年内テーパリングを織り込んでおり市場へのインパクトは小さいと考えます。それよりは、議論の中身が重要でしょう。

パウエルFRB議長は「量的緩和の段階的縮小」と「利上げ」は別と市場の逸(はや)るタカ派センチメントを抑えようとしています。しかし、隣国カナダが早期引き締めを目論み始めたほか、欧州・英国にも利上げの圧力がかかるなかでFOMC内の雰囲気がどちらに傾くか微妙です。声明文や議長会見から、それらの感触を掴むことになりそうで少し労力を要すると思われます。結果次第では長短金利が互いに逆方向へ動く、初期反応が見極めづらい、急に流れが逆走したりと明確な反応が出るまでに一定の時間が必要とする場合もあり、様子見も一考でしょう。

また、FOMCの前に発表されるISM製造業・非製造業景況指数の強弱が、投資家マインドの浮き沈みを増幅させる触媒となる可能性もあります。もっとも、インフレ高止まりムードが広がる米国において、利下げの選択肢はかなりの低確率であるためドルの底堅さはしばらく続くでしょう。ドル/円の値動きは複数要因が重なって読みづらいですが、短期的な流れに逆らわない売買に徹したいです。

上下両睨み。

9月22日安値(109.12円)を起点とする上昇支持線を割り込み、今度は114.70円(10月20日)を頂点とする下降トレンドラインに沿った調整ムードが広がりそうです。上方向を目指すなら114.00円前後へ低下中の同レジスタンスを早期に越えたいところです。同ラインの明確な上抜けで買い、戻りがこのあたりで抑えられるなら売りを検討したいです。また、押し目を買い拾うなら112.50円程度まで引きつけてからの買い出動といったところではないでしょうか。

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ドル/円-日足;出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
USD/JPY:112.30-114.80

 

11/1 週のイベント:

11/1(月)23:00米国10月ISM製造業景況指数
11/1(月)23:00米国9月建設支出(前月比)
11/1(月)23:45米国10月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
11/2(火)08:50日本10月マネタリーベース(前年同月比)
11/3(水)21:15米国10月ADP雇用統計(前月比)
11/3(水)23:00米国10月ISM非製造業景況指数(総合)
11/3(水)23:00米国9月製造業新規受注(前月比)
11/3(水)23:45米国10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
11/3(水)23:45米国10月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
11/4(木)03:00米国米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
11/4(木)03:30米国パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
11/4(木)21:30米国9月貿易収支
11/4(木)21:30米国新規失業保険申請件数
11/4(木)21:30米国7-9月期四半期非農業部門労働生産性・速報値(前期比)
11/4(木)21:30米国7-9月期四半期単位労働コスト・速報値(前期比年率)
11/5(金)08:50日本対外対内証券売買契約等の状況
11/5(金)21:30米国10月非農業部門雇用者数変化(前月比)
11/5(金)21:30米国10月失業率
11/5(金)21:30米国10月平均時給(前月比)
11/5(金)21:30米国10月平均時給(前年同月比)
11/5(金)04:00米国9月消費者信用残高(前月比)


(執筆:小野 直人)

一言コメント:

WHO(=世界保健機関)は世界の新型コロナウイルスの1週間の新規感染者数と死者数が2カ月ぶりに増加に転じたとするなど、気になるニュースが流れていました。緊急事態宣言解除は短いのかも。杞憂ですかね。でも、インフルエンザウイルスにおいては、南半球の冬(北半球が夏)に流行した株がその年北半球でも流行するといったケースがあるようですが、コロナウイルスにもそうした傾向があるのだろうか。

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