以下の取材記事は個人の経験や考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。
今回は個人投資家のKEN氏にインタビュー。今回は3回シリーズの中編(前編はこちら)として、FXの魅力をはじめ、取引のスタイルやルールについてお話を伺いました。
▼目次
1.FXの魅力
2.取引で注目していること
3.マッチした取引通貨ペア
4.8:2のトレード手法について
5.トレードで注意していること
FXの魅力
編集部:- KENさんが思うFXの魅力についてお伺いします。
KEN:- まずレバレッジをかけられるところが大きな魅力だと思います。
編集部:- レバレッジですか。
KEN:- はい。なぜかレバレッジのことを悪く言う人が結構いる気がするんですけどね。僕の考えでは、損失額は「ポジション量」と「損切りの幅」によって決まると思っています。
レバレッジは最大25倍というのが個人投資家だと思うんですけど、レバレッジが最大25倍であろうと1倍であろうと、「ポジション量」と「損切り幅」が同じだったら損失額は一緒なんですよね。なので、そこさえコントロールできれば、レバレッジという仕組みは、FXトレードで大きな武器になると思っています。
編集部:- 月並みですが、リスク管理が重要ということですね。
KEN:- ええ。あとはFXトレードをするなかで、マクロ経済を学べることです。この知識は、ほかの投資商品のトレードにも活かすことが出来ます。
編集部:- FXトレードを行うことは、他にも応用できる、と。
KEN:- あとはトレーダーとしての成長の早さですかね。FXトレーダーの方は株式投資のように長期ではなく、デイトレ、スイングの、比較的短期取引の人が主流だと思うんですけど、短い期間で試行回数を重ねることによって「経験値」を得て、投資スタイルを早めに確立しやすくなるのではないかな、と思います。
編集部:- たしかに、株式を長期間保有する場合は株を買ってから決済するまで時間がかかりますもんね。
KEN:- はい。まぁ、FXは本当に、いろいろな要因で相場が動くので、FXから始めたのは、いい勉強になったと思います。
編集部:- FXの魅力は、他にありますか?
KEN:- レートの上昇でも下落でも取引チャンスがあるというところですね。株は上昇の方が期待値が大きいです。企業は成長していくので。
編集部:- 確かに、FXは下落相場でも利益をねらえるのが利点ですよね。ただ、株も空売りが出来ると思うんですが、それで利益をあげることは難しいのでしょうか。
KEN:- 空売りをしている方は、少ないと思います。上手いトレーダーの方は空売りも使っているイメージですが、ファンダメンタルズ分析メインで勝っている方は買いオンリーの方が多い印象です。
編集部:- そうなんですか。
KEN:- FXは下落でも、トレンドが出たら盛り上がりますが、株は下がったらただただ悲鳴です(笑)
取引で注目していること
編集部:- FXトレードをする上で注目していることはありますか?
KEN:- その時の「市場のテーマ」を見つけることです。
編集部:- おお、「市場のテーマ」ですか。
KEN:- 昔は米10年債利回りとドル/円の相関関係が強かったと思いますが、今は薄れてきていますよね。
編集部:- ええ。
KEN:- そうなると、米10年債利回りが今は旬ではないから、ほかに注目すべきことがあるのだと思います。
編集部:- なるほど。
KEN:- その時々で、例えば米雇用統計だったり、CPI(消費者物価指数)だったり、インフレ率が注目されたりします。 今でしたら、アメリカのテーパリングと利上げのタイミングでしょうか。なので今の「市場のテーマ」が何なのかを常に頭に入れておくのがいいと思います。
マッチした取引通貨ペア
編集部:- 取引通貨ペアはドル/円がメインですか?
- KEN:
- ドル/円はもちろんですが、個人的にマッチしたのはユーロ/ドルですね。
- 編集部:
- そうなんですね。
KEN:- 夕方から夜にかけてトレードすることが多くて、ヨーロッパタイムのユーロ/ドルはトレンドが出やすかったです。 アジア時間の高値・安値のブレイクを狙ったりしていました。
編集部:- 他の取引通貨はありますか?
KEN:- 今は取引していませんが、南アフリカランドや、トルコリラです。対円のレートが低いので、取引保証金が少ないからです(笑)
南アフリカは、ズマ大統領の更迭でランドが乱高下して、やられました(笑)。
8:2のトレード手法について
編集部:- FXのトレード手法についてお伺いします。先ほどの「テクニカル分析8割、ファンダメンタルズ分析2割」について詳しくお聞かせください。
- KEN:
- 僕のトレード手法は4時間足の移動平均線、パラメータ20を見ながら、トレンドが出たときに順張りするスタイルです。 普段見るのは日足、4時間足、1時間足のチャートで、エントリーは5分足や15分足を見ながら行います。
編集部:- ふむふむ。
KEN:- 僕の勝率は4割くらいなんですけど、全体感やトレンドを見て、分析の比率が2割のファンダメンタルズ分析で、どちらの方向に優位性があるかを確認しています。
編集部:- サラッっとトレード手法を教えていただき、ありがとうございます。
KEN:- いえいえ。基本はトレンドが出た方向に順張りスタイルです。
トレードで注意していること
編集部:- FXトレードをする上での注意点、気を付けている点はありますか。
KEN:- 「ポジション量」と「損切り幅」の管理ですね。FXのレバレッジの話は先ほどしましたが、自分の勝率と、許容できる損切り価格を計算できない人が多い気がします。
編集部:- 感覚で取引する人も多いと思います。
KEN:- はい。僕は勝率4割、リスクリワードは「損失1」に対して「利益2」を狙います。
あと、トレードで「5連敗」する確率は数%あると思いますが、仮に5回連続して損失になってしまった場合でも、6回目に同じ取引量でトレードできるのか?ということを考えなくてはなりません。
編集部:- はい。
KEN:- 資金ショートして投資資金が溶けちゃったとき、アルバイトして賄える金額であればよいですが、そうでない場合は困りますよね。ですので常に「ポジション量」と「損切り幅」の管理を考えなくてはなりませんね。
編集部:- 自分の投資スタイルと資金管理をあわせてトレードするべきだということなんですね。トレードについてもう少し具体的に伺います。指値注文を使っていますか。
KEN:- はい、指値注文と同時に損切りの逆指値注文も入れます。損切りを入れなかったがための失敗は、たくさんしてきたので(笑)
編集部:- お・・・。さきほどの南アランド/円とかでしょうか。
KEN:- はい。あと、ポンドのトレードもそうです。FXを始めたころは投資のマイルールなんて、なにもなかったですから。
編集部:- KENさんもはじめは苦労されたんですね・・・。
KEN:- 学生のアルバイトでは、さほど入金する力もないにも関わらず、トレードは「感覚」だけでしたね。
編集部:- マイルールだいじ・・・。
KEN:- そうですね、トレードの失敗でいうと「ナンピン」はよくありません。僕も、ナンピンで失敗を繰り返していましたから。 戦略的なナンピンはいいのかもしれませんが、基本的には良くないですね。
(後編に続く)
PickUp編集部より
様々な失敗を経て身に着けた取引のテクニックやルールについて、隠すことなくお話しいただきました。後編では、トレードするときに見ておきたい情報やトレードシナリオの構築のしかたの他、最後にご自身の「目標」についても語っていただきます。
前編
投資の真髄がここにある!伝説のディーラー列伝 インタビュー記事まとめ
KEN氏
2016年 國學院大學 経済学部 入学 為替取引開始
2017年 土田ゼミ 証券分析 ファイナンシャルエンジニアリング専攻 投資研究会KISHU設立 株式投資開始
2018年 第9回 名証株式投資コンテスト 個人の部優勝 2019年 第三回大学対抗IRプレゼンコンテスト優勝
投資スタイルは、中長期のファンダメンタルズ投資がメイン
2016年 國學院大學 経済学部 入学 為替取引開始
2017年 土田ゼミ 証券分析 ファイナンシャルエンジニアリング専攻 投資研究会KISHU設立 株式投資開始
2018年 第9回 名証株式投資コンテスト 個人の部優勝 2019年 第三回大学対抗IRプレゼンコンテスト優勝
投資スタイルは、中長期のファンダメンタルズ投資がメイン
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