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一時5.618まで上昇、予想外の利上げ(3対2)で年初来高値更新

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総括

一時5.618まで上昇、予想外の利上げ(3対2)で年初来高値更新

予想レンジ 5.3-5.8

 (ポイント)
*予想外の政策金利引き上げ(利上げ3人、現状維持2人)でペソ上昇。株も上昇。
*米中対立とFOMCでリスク回避となりペソは5.30まで下落
*大統領は経済は3Qまでにコロナ禍前の水準に回復するとの見方を示す
*米国、カナダ・メキシコとの陸路入国制限を7月21日まで延長
*次期中銀総裁にエレラ財務公債相
*ハリス米副大統領とロペスオブラドール大統領が会談
*今年のメキシコ経済成長率は5%超か
*コロナ感染者数は日本を下回る
*外需は強いが内需は弱い
*対米貿易依存度が頗る高い
*米国は大型インフラ整備計画の財源として大型増税も案も表明
*国営電力業者保護法案が民間業者や米加の不満を生む
*大麻を解禁 世界最大の市場に
*海外のメキシコ人労働者からの国内送金は増加し続けている
*経常収支は3Qに史上最大黒字に
*モルガン・スタンレーは、「テーパータントラム」のリスクありとした

(ペソ年初来高値更新 予想外の利上げで)
中銀は6月24日、政策金利を0.25%引き上げ、4.25%とした。政策委員のうち3人が利上げ、2人が据え置きを主張。FRBは利上げ時期の見通しを前倒したが、これに続く予想外の利上げとなった。
 6月前半の消費者物価は、前年比6.02%上昇。インフレ目標(3%±1%)を大きく上回ったことも影響した。
中銀は「インフレ期待に対するマイナスの影響を回避し、物価の秩序だった調整を達成し、インフレ率の目標への回帰を可能にするために、金融政策スタンスを引き締める必要があった」とした。

(G7/中国対立とFOMCでペソ下落も、パウエル議長の発言で戻す)
米中対立激化と米利上げ予想前倒しでリスク回避のペソ安となり5.30をつけた。ただ6月22日はパウエルFRB議長がインフレ高騰は一時的としたことでペソは反発した。さらに5月失業率が4月の4.7%から4.0%へ改善し上昇していた。

(政策金利決定後の株価は、長期金利は)
メキシコボルサ株価指数は利上げにもかかわらず387.54上昇、50558.32となった。
年初来14.73%高。10年国債利回りは7.153%と前日より0.188%上昇した

(ロペスオブラドール大統領 成長率について)
 ロペスオブラドール大統領は経済は3Qまでに新型コロナウイルス禍前の水準に回復するとの見方を示した。メキシコ経済は昨年は、新型コロナの影響で約8.5%縮小している。
大統領の予想は、中銀の直近の予測よりも楽観的な内容。
大統領は「今年3Qまでに、パンデミック前の水準に戻っていることに、疑いの余地はない」と強調した。
5月のメキシコ国内総生産(GDP)速報値は、前年同月比24.8%増加した。確報値も速報値と変わらなければ、5月GDPはコロナ禍前の20年2月の水準を0.4%程度下回っているに過ぎないことになる。1月末から始まったコロナ関連規制の緩和が、メキシコ経済を支援している

(テーパータントラムの意見もあるが)
 モルガン・スタンレーは、FRBがタカ派姿勢を強めたことで「テーパータントラム」(緩和縮小を巡る市場の混乱)のリスクが高まったとし、新興国の通貨・債券の投資判断を弱気に引き下げた。
 FRBがタカ派姿勢を強めたのは重要な転換であり、実質利回りの上昇とドル高をもたらす公算が大きいとの見方を示した。新興国債のバリュエーションも魅力的ではないとし、今年末までのトータルリターン(総合収益率)はマイナス2%になると予想。高利回り債より投資適格級債券を再び選好するなど、新興国債へのエクスポージャーを段階的に減らすのが好ましいとの見方を示した。
「新興国資産の安定期間は予想より短かった。年終盤に見込んでいたドルや実質金利による圧力が加わり始めたためだ」とした。
新型コロナウイルスのワクチン接種の遅れや新たな変異株の出現により、新興国と先進国の成長格差が広がる恐れがあるとも指摘した。

(米国、カナダ・メキシコとの陸路入国制限を7月21日まで延長)
 米国土安全保障省は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い導入したカナダ、メキシコとの陸路入国制限について、少なくとも7月21日まで延長すると発表した。
米国はカナダとメキシコとの間で、2020年3月から不要不急の陸路入国を制限している。この措置は1カ月ごとに延長しており、現在の入国制限は今月21日に期限を迎える。

テクニカル分析

年初来高値更新

 日足、4連騰。一気にボリバン2σ上限に達し一年初来高値の5.618をつけた。その後小反落。6月23日-24日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。6月9日はボリバン3σ上限、21日は3σ下限、24日は2σ上限と目まぐるしい。
 週足、6月7日週-14日週の下降ラインを上抜きボリバン2σ上限近くまで上昇。3月8日週-6月21日週の上昇ラインがサポート。ボリバン中位から急反発。
 月足、雲下での推移が長い(2016年1月以来)。ボリバン中位は上に抜ける。20年2月-21年5月の下降ラインを上抜く。20年11月-21年3月の上昇ラインがサポート。
 年足、陽転。15年-20年の下降ラインを上抜くか。

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VAMOS MEXICO

メキシコのコンフィオ、ソフトバンクGなどから140億円調達

中小企業への融資を手掛けるメキシコのフィンテック企業コンフィオは、投資家から1億2500万ドル(約140億円)を調達した。調達資金の一部は他のテクノロジー企業の買収に充てる。
  コンフィオの発表によると、ロンドンを拠点とするファンドのライトロックが今回の投資を主導し、既にコンフィオに出資しているソフトバンクグループも参加した。個々の投資額は明らかにしていない。コンフィオは同社の融資プラットフォームと統合する他のテクノロジー事業を探している。2013年創業の同社は、従来の銀行によるサービスが不十分なことが多い中小企業に融資を提供している。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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