「FRB議長証言は質疑応答に注目」外為トゥデイ 2021年6月22日号

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外為トゥデイ

21日（月）の為替相場

f:id:gaitamesk:20210622085931p:plain 期間：21日（月）午前7時00分～22日（火）午前5時55分　※チャートは30分足（日本時間表示）　出所：外為どっとコム

（１）：アジア株軟調豪ドル弱含む

豪5月小売売上高は前月比+0.1％と、市場予想（+0.4％）に届かなかった。これに対する豪ドルの反応は小さかったが、日本株をはじめアジア市場の株価が軟調に推移する中、豪ドルは弱含みの展開となった。

（２）：リスク回避ムード拡大クロス円下落

日経平均株価の下げ幅が後場寄りで1000円超に拡大。米10年債利回りは2月以来の低水準となる1.35％台へと低下した。米国の早期利上げへの警戒感からリスク回避ムードが広がる中、ドル/円やクロス円はいずれもこの日の安値を付けた。クロス円は特に下げがきつく、ユーロ/円が約2カ月ぶりに130.00円台まで下落した他、ポンド/円は約1カ月半ぶりに151.30円台まで軟化。豪ドル/円については約3カ月半ぶりに82.10円台まで下落した。

（３）：米長期金利反転上昇円売り強まる

欧州株の反発に続き、米国株も寄り付きから大きく上昇。米10年債利回りは1.49％前後まで反転上昇した。リスク回避の動きが後退する中、ドル/円やクロス円で円売りが強まった。なお、欧州中銀（ECB）のラガルド総裁は欧州議会で証言を行い「消費の再活性化が予想される中、成長ペースは現在の予想から加速する可能性がある」としつつも「金利上昇を容認する時期にはまだ達していない」と述べた。

（４）：NY連銀総裁 FRBの現行政策変更に言及

NY連銀のウィリアムズ総裁は「経済は十分に改善されていない」「インフレは経済再開による一時的な影響とみる」とし、米連邦準備制度理事会（FRB）が現行の景気支援策の一部を引き揚げるには一段の進展が必要との認識を示した。なお、これ以前にはダラス連銀のカプラン総裁とセントルイス連銀のブラード総裁が、テーパリング（量的緩和の段階的な縮小）を早めに進めれば、利上げを巡って一段と柔軟な対応が可能になるとの考えを表明していた。

21日（月）の株・債券・商品市場

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【情報提供：外為どっとコム】

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本日の見通し

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ドル/円の見通し：FRB議長議会証言に注目

昨日のドル/円は、アジアタイムの下げを埋める形で反発。米国の早期利上げ観測が広がった前週末の余波でアジア株が軒並み下落する中、ドル売り・円買いが先行。一時109.72円前後へと下落した。しかし、欧州市場に入り株価が反発すると110円台を回復。NY市場でも、株価の大幅反発とともに米長期金利が上昇に転じる中、110.35円前後まで切り返した。ブラード米セントルイス連銀総裁が来年後半の利上げに言及した事による市場の混乱はひとまず収束しつつあるようだ。

そうした中、本日はパウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の議会証言が行われる。昨日の段階で証言原稿が公開されており、金融政策に関する詳しい言及はない模様。しかし、質疑応答ではテーパリング（量的緩和の段階的な縮小）や利上げに関する質問が行われる公算が大きい。議長の金融政策正常化へのスタンスが注目されよう。