いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ!
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
5月12日(水)ドル/円
基調
方向感模索
注目イベント
・5/12 米4月消費者物価指数
・米長期金利、主要国株価、国際商品価格
米インフレ加速の見通し
本日発表される米4月消費者物価指数の結果に市場の注目が集まっている。足元では、資源価格の上昇などを背景にインフレ懸念が広がりつつあり、ドルは弱含みで推移している。米連邦準備制度理事会(FRB)がある程度黙認する姿勢を示している事から、物価が上ブレしても金融政策の正常化期待に繋がりにくい。このため市場は、物(モノ)の値段が上がれば通貨の価値が下がるという教科書通りの反応を示しているようだ。ただし、インフレ懸念で米長期金利が強含んでいるため、ドル全体は軟調でもドル/円は底堅さを維持している。
こうした中、本日の米4月消費者物価指数は前年比+3.6%、食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+2.3%と、いずれも高い伸びを示すと予想されている。ただ、これらはコロナ禍で米経済が大混乱に陥った昨年4月との比較であり、少なからず「ノイズ」が混じる可能性がある点には注意が必要だ。そこで、米4月消費者物価指数では前月比の結果にも注目しておきたい。なお、前月比の市場予想は+0.2%、コア指数は+0.3%と比較的穏やかな伸びになると見られている。これらがドル/円相場に与える影響を事前に読むのは難しいが、米国株や米長期金利の反応にも注目しておきたい。