「リスクが高そう」「難しそう」「損しそう」FX未経験の人たちの多くは、そういう印象を持っているのではないでしょうか?FXに限らず、投資で利益を得ることは簡単ではありません。
FXはハイリスク・ハイリターンの運用が可能な金融商品として知られていますが、実は外貨定期預金や投資信託のように、毎月コツコツと積立しながら、長期運用することもできるのです。
外為どっとコムの「らくらくFX積立」を参考にしながら、FXで長期に積立投資する方法、その際のポイントについて考えてみます。
長期積立でリスク分散しながら、FXのメリットを享受
FX取引は、為替相場の上下する変動を予測し、その予測に基づいて2国間の通貨を売買し、利益獲得を狙う金融商品です。
しかし、初心者のうちは、為替相場の変動する方向を見極め、利益を獲得するのは、なかなか難しいかもしれません。
そこで考えて欲しいのが、FXによる長期の積立投資です。
長期積立投資は銀行の定期預金や証券会社の投資信託だけのものではありません。
選んだ通貨ペアで、毎日、毎週、毎月など、自分で定期購入する頻度を決め、自動で積み立てることはFXでも可能です。
刻々と変化するレートに一喜一憂することなく、定期的に決まった金額分だけを購入します。
そうすると、結果的に購入価格は平均化され、為替相場が変動するリスクを低く抑えることができるのです。
このような購入の仕方は「ドルコスト平均法」と呼ばれています。
FX積立投資のポイント
1)ドルコスト平均法
具体的に、FX取引で一番人気がある「米ドル/円」の通貨ペアで、毎日1回、毎週1回、毎月1回というタイミングで同額を購入した場合、購入価格にどの程度の違いがあるのかを比較してみましょう。
今回は定期購入する円の金額を固定して買付する「定額購入法」で考えます。
「毎日1万円」で6日間継続購入した場合(定額購入法)
毎日1回購入の場合 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 |
積立金額(円) | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 |
為替レート(米ドル) | 102.671 | 99.93 | 101.501 | 104.25 | 101.12 | 102.225 |
購入通貨数(米ドル) | 97.40 | 100.07 | 98.52 | 95.92 | 98.89 | 97.82 |
累積購入通貨数(米ドル) | 97.40 | 197.47 | 295.99 | 391.91 | 490.81 | 588.63 |
6日間の購入平均レート(米ドル) | 101.93 |
「毎週1万円」で6週間継続購入した場合(定額購入法)
毎週1回購入の場合 | 1週目 | 2週目 | 3週目 | 4週目 | 5週目 | 6週目 |
積立金額(円) | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 |
為替レート(米ドル) | 102.567 | 101.365 | 100.111 | 104.985 | 99.956 | 100.513 |
購入通貨数(米ドル) | 97.50 | 98.65 | 99.89 | 95.25 | 100.04 | 99.49 |
累積購入通貨数(米ドル) | 97.50 | 196.15 | 296.04 | 391.29 | 491.34 | 590.83 |
6週間の購入平均レート(米ドル) | 101.55 |
「毎月1万円」で6ヵ月間継続購入した場合(定額購入法)
毎月1回購入の場合 | 1カ月 | 2カ月 | 3カ月 | 4カ月 | 5カ月 | 6カ月 |
積立金額(円) | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 |
為替レート(米ドル) | 103.981 | 99.651 | 100.231 | 101.213 | 103.612 | 102.312 |
購入通貨数(米ドル) | 96.17 | 100.35 | 99.77 | 98.80 | 96.51 | 97.74 |
累積購入通貨数(米ドル) | 96.17 | 196.52 | 296.29 | 395.09 | 491.61 | 589.35 |
6カ月の購入平均レート(米ドル) | 101.81 |
為替レートは常に変動し続けています。
そのため、毎回、米ドルを購入する価格は異なります。
だから、毎日買っても、毎週買っても、毎月買っても、購入額は一度として同じではありません。
ところが、それぞれの期間の購入平均単価で見ると、その単価には大きな違いがなくなります。
これは「ドルコスト平均法」と呼ばれるもので、投資のタイミング(時間)を分散すると、為替相場が変動するリスクを抑える効果が得られるのです。
FXにおいても、「ドルコスト平均法」による積立投資を行うと、もちろん同様のリスク低減効果が得られます。
2)少額購入が可能
日本で一般的なFX取引では1,000通貨単位や1万通貨単位で売買するケースが多いのですが、外為どっとコムの「らくらくFX積立」では、1通貨単位からの買付が可能となっています。
つまり、わずか数百円で積立投資がスタートできるわけです。
ある程度の資金を用意しないと、FXが始められないと思っている人がいるかもしれませんが、「らくらくFX積立」はまったく違います。
「収入が少ないから」「資金が少ないから」といって諦めるのではなく、積立投資では、少額でもかまわないので、できるだけ早くスタートさせて、できる限り長期間運用することが重要です。
3)長期運用で時間を味方につけよう
積立投資で大切なことは長期間続けることです。
例えば、毎月1万円ずつ積み立てを行い、想定利回りが年利3%の金融商品の運用を10年間続けた場合と20年間続けた場合の成績を比較してみることとします。
この例において、10年間運用した最終積立金額は約139万7,000円でした。
そのうちの約19万7,000円が運用益です。
(積立運用の参考例 10年間)
2倍の20年間運用した場合、最終積立金額は約328万3,000円。
そのうちの88万3,000円が運用益です。
(積立運用の参考例 20年間)
期間が2倍になったのに、運用成績は2倍以上になっています。
FXには為替変動があり、他の金融商品のように運用成績を利回りで表現することはありません。
ただ、毎月の定額積立金に加えて、通貨ペアの金利差調整分であるスワップポイントを、一緒に運用に回すことは可能です。
例えば、貯まってきたスワップポイントを半年や1年ごとに毎月の積立金と一緒に積立てるのです。
そうすることで運用資金を増やすのです。
そして、その積立期間が長くなれば長くなるほど、スワップポイントを運用に回した効果は高まります。
もちろん、FXは外貨に投資しているので、その時々の為替レートの影響から運用成果は変化します。
期待していた通りの結果にならない場合もあるので、注意が必要です。
4)相場トレンドをみながらレバレッジを変える
外貨預金などとFXとの一番の違いは資金の何倍もの金額で取引ができる「レバレッジ」という仕組みがあることです。
FXの経験のある方はご存知だと思いますが、個人の場合、通常のFXでは最大25倍までのレバレッジが利用可能です。
しかし「らくらくFX積立」では、そのレバレッジが最大3倍までしか設定できないようになっています。
そのためFXに比べ、過剰なリスクをとる取引を抑えています。
また、レバレッジの倍率は為替相場のトレンドを見ながら変更することも可能です。
例えば、「円高・ドル安」トレンド(下図の青い矢印)のときはレバレッジを1倍で購入し、「円安・ドル高」トレンド(下図の赤い矢印)のときには、2倍、3倍のレバレッジで購入するような取引も可能です。
これにより資産を効率的に使う運用が可能になります。
これは証券会社の投資信託や銀行の外貨積立預金にはない、FX積立投資ならでは機能ではないでしょうか。
もちろん、投資のリターンとリスクは表裏一体ですから、たとえ積立投資と言っても、レバレッジをかければ、その分、リスクは高まります。
相場動向次第では、元本割れの可能性も十分にあります。
その点に留意しながら、相場動向に合わせて、上手にレバレッジをコントロールする必要があります。
5)専用スマホアプリで定期・定額購入
「らくらくFX積立」は専用スマホアプリで運用します。
為替相場の状況、ユーザーの取引傾向などのデータから、ユーザーに合ったおすすめの買付設定を紹介もしてくれます。
通貨ペア選びが初めての方でも、簡単に自分に合いそうな買付条件を見つけられます。
今回はFXで積立投資を行う場合のポイントをご紹介しました。
たとえば「ドルコスト平均法」による積立投資をすれば、為替レートに変動があったとしても、定期的に定額購入するので、購入価格が平準化され、為替変動リスクを抑えた取引をすることもできます。
さらに、スワップポイントも再投資しながら積立期間を長くすると投資効率は高まります。
FX最大の特徴であるレバレッジを利用すれば、外貨定期預金ではできない投資資産の効率を高めた積立投資もできます。
FX積立投資で大切なことは、同じ期日に同じ金額を機械的に購入し続けることです。
外為どっとコムの「らくらくFX積立」にはそれを自動的に行ってくれる専用のスマホアプリが用意されています。
外貨による資産運用を検討しているのなら、ぜひFXのメリットを生かした積立投資を検討してみましょう。
PickUp編集部
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