ドル/円はジワリ、104円まで近づいてきました。 クロス円も直近は下げておりますが、どちらかというと、ドル単体安となっております。 リスクオンネタとしては、モデルナ社の新型コロナウイルスワクチン効果が94%という高い実証実験効果が出たようです。 ダウ先物は3万ドル付近まで上昇し、日経平均は29年ぶりの高値更新ということで、株式市場は好調です。 ただし、ドル安ということで、米国から資本が徐々に抜けており、フィアット(法定通貨)の価値が総じて下落しているようにも思えます。 ビットコイン/円は本日190万円に到達しており、株やコモデティ、暗号通貨に資産が逃避しているのではないでしょうか。
通貨では人民元高が最も如実に現れているかもしれません。米ドル/人民元チャートは新型コロナ以降、明確な下落トレンドを維持しております。 米国から中国へ資本が断続的に流入しているのは明白です。 これらを考慮すると、人民元高→輸入増→オーストラリアの貿易収支改善、という式が成り立ちますので、やはり豪ドル高にポテンシャルがあるように感じます。
目次
▼豪ドル円・日足チャート分析
▼押し目のサポートは75.50付近
▼ドル安も狙ったオセアニアロングトレード
豪ドル円・日足チャート分析
豪ドル円日足です。 平行チャネル形成中?な格好となっており、上値ブレイクを狙う展開だと考えております。 円独歩高となれば、チャネルレンジ下限ブレイクになりますが、グローバル緩和によりリスクオン継続、コロナワクチンの実証実験結果もこれから他社も続々と報道が出てくるでしょう。そのたびにリスクオンで反応をはじめると考えているので個人的には上方向ブレイクで考えております。
テクニカル的に解説をいれますと、RCI26が+80ラインに間も無く差し掛かります。そしてRCI52は0.00ラインをトライしようという同時のタイミングです。 2本線がこのタイミングで同時に重なると、トレンドが加速しやすいことが多いので、チャンスがくるとしたらと2-3日営業日後あたりでしょうか? これを狙ったスイングトレードを狙います。
押し目のサポートは75.50付近
豪ドル/円の4時間足です。 その押し目を狙うとしたら、黄色のサポートラインでしょうか? RCIの26と52はそれぞれ方向がずれており、すでにRCI9もボトム圏に入っていることから、バランスは悪いです。下落失敗パターンの可能性は高いと個人的には考えております。
ならば、サポートライン手前の買いは比較的安全でしょう。都合の悪いファンダメンタル材料がなければ、75.445ラインをバックに押し目買いは入れやすそうです。 このあたりで追加の買いトレードを個人的には検討しております。
ドル安も狙ったオセアニアロングトレード
もう一つのパターンとしてドル安相場が継続した場合の選択する通貨ペアとしてオセアニアロングで記載をしておきます。
オージー(豪ドル)/米ドルとNZドル/米ドルも4時間足を掲載しておきます。 似たような値動きになっておりますが、どちらもレジスタンスラインでダブルトップをつけるような形状をしておりますが、ブレイクしたらトレンドは強く伸びそうです。
トレンドラインをまだ右に明確に抜けていないNZD/USDのほうがまだ勢いはあるかもしれません。 大きくリスクオンを狙うならNZD/USDのチョイスも良いでしょう。 リーマンショック後の世界経済を牽引したのは間違い無く中国です。そこから2011年にはオセアニア通貨高が目立ち、利上げに転じ始めたのもこの2カ国です。
今回のコロナショックも同様のパターンになると考えた戦略で買いをコツコツ仕込みたい考えに変わりはありません。
豪ドル/円、オージー/米ドルの買い継続、追加検討といった格好で週後半戦略として締め括りたいと思います。
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。