いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ!
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
6月22日(月)ユーロ/ドル
基調
上値重い
目先の注目材料
・6/22 デギンドスECB副総裁講演、レーンECB専務理事講演
・独長期金利、米長期金利、国際商品価格
ユーロロング、2年ぶり高水準に
ユーロ/ドル相場は、高水準に積み上がった投機筋のロングポジションが上値を抑える要因になりそうだ。
シカゴマーカンタイル取引所の通貨先物データ(IMM)によると、投機筋のドルに対するユーロのネットロング(買い越し)ポジションは6月16日時点で11.7万枚あまりに増加。
これは2018年5月8日の週以来、約2年1カ月ぶりの高水準だ。
大幅なユーロ買い越しは、投機筋の間でユーロの先高観が強いと見る事も可能だが、潜在的な売り圧力の高まりを示すデータであるとも言える。
IMMにおけるユーロ買い越しの直近ピークは2018年4月17日週の15.1万枚あまりで、その意味では買い余力はもう少し残っているのかもしれない。
ただ、今年3月以降のユーロ高は、ユーロへの信頼度が増したというより、米連邦準備制度理事会(FRB)による前代未聞の大量資金供給によるドルの信頼感低下の裏返しという側面が強い。
2018年前半にユーロを押し上げたような、欧州中銀(ECB)の金融政策正常化期待といった積極的なユーロ買い材料がある訳ではない。
こうした点を踏まえると、当面のユーロ/ドル相場は上値が重くなりやすいと見られ、同時に不意のショックに対する下値の脆さにも警戒が必要となりそうだ。
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