目次
▼13日(金)の為替相場
(1):日経平均1800円超下落 日銀オペ通告
(2):独財務相『巨額』財政支出
(3):米 「国家非常事態」を宣言
13日(金)の為替相場
(1):日経平均1800円超下落 日銀オペ通告
新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の落ち込みが懸念される中、日経平均株価が一時1800円超下落。ただ、後場に入ると買い戻しの動きが広がり下げ幅を縮小したため、ドル/円やクロス円にもショートカバーが入った。なお、日銀は午前の資金供給オペ(国債買い現先5000億円)に続き、午後には1兆5000億円の共通担保資金供給オペと2000億円の国債買い入れオペを通告した。
(2):独財務相『巨額』財政支出
ショルツ独財務相が「経済的衝撃の緩和のため『巨額』の財政支出を行う」と述べた事などを受けて欧州株が上昇する中、円売りが活発化した。ただ、その後はトランプ米政権が「国家非常事態」を宣言するとの観測が広がり、米国株が一時下落に転じたため豪ドル/円を中心に円が強含んだ。
(3):米 「国家非常事態」を宣言
トランプ米大統領は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)への対応で「国家非常事態」を正式に宣言。これにより、連邦政府の支援金(約500億ドル)の提供が可能になった事などから米国株が上げ幅を拡大するとともに米10年債利回りが1%台を回復。ドル/円は108.49円前後まで一段高となった。ユーロ/円が120円台を回復するなどクロス円も強含んだが、ユーロ/ドルなどのストレートドルがドル高の影響で下落したため伸び悩んだ。
13日(金)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
荒い値動きが続く公算
米連邦準備制度理事会(FRB)は本日早朝に100bpの緊急利下げを発表。政策金利であるFFレートの誘導目標を0.00-0.25%に引き下げた。日銀はこれに先立ちFRBや欧州中銀(ECB)など主要6中銀が協調して米ドルの流動性供給を拡充すると発表。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、信用不安を未然に防ごうという各国当局の強い意志が感じられる。
もっとも、これらの緊急措置に対して米国株先物が急落するなど、市場では依然として不透明感の方が強い模様。先週末に108円台を回復していたドル/円も、一時105円台に下落する場面があった。各国当局の措置は中期的には市場の安定に繋がると見るが、市場がこれらを消化するには時間を要しそうだ。FRBのゼロ金利復活と米ドルの大量供給はドル安要因となる半面、市場の混乱が収まらなければ円高に振れやすくなる。ドル/円は荒い値動きが続く公算が大きく、続落を警戒すべき局面であろう。