いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ!
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
1月16日(木)トルコリラ/円
基調
上値重い
目先の注目材料
・トルコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格
実質金利マイナスへ
本日はトルコ中銀が政策金利の発表を行う。
市場予想は割れているが利下げを見込む向きが多く、予想中央値は75bp(0.75%)引き下げの11.25%となっている。
トルコ中銀は、昨年7月以降4会合連続で合計1200bp(12.0%)の利下げを行っているが、エルドアン大統領が政策金利をヒト桁台に下げる必要性を強調している事もあって、据え置き予想は少ない。
仮に利下げしても名目金利は他国より高いため、高金利通貨としてのリラの優位性がすぐに揺らぐ事はないかもしれない。
しかし、トルコの12月のインフレ率は11.84%であり、これ以上利下げをすれば物価上昇の影響を取り除いた実質金利は0%を下回りマイナスとなる。
教科書的に、マイナスの実質金利は物価の上昇≒通貨の下落に繋がるとされる。
新興国に括られるトルコでマイナス実質金利が常態化すれば、海外への資金流出による経済不安にも発展しかねない。
直ちにそうした状況に陥るとは思えないが、トルコリラへの長期投資という視点からは気にしておきたい問題であろう。
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