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根強い米国介入説/中国当局のオトナの対応に期待感 投資アンケートレビュー 2019年8月22日号

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外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象にアンケートを実施。
集計した回答から見えてくる傾向を紐解きます。

調査期間
2019年8月16日(金)13:00~2019年8月20日(火)24:00

有効回答数
908件

Q1.今年から来年にかけて米国はドル売り介入をすると思いますか?

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それでも根強い「米国介入」説

歴代の米大統領は「強いドルは国益」が常套句でしたが、3月2日にトランプ大統領が「私は強いドルを望むが、他国とビジネスが出来なくなるほどの強過ぎるドルは望んでいない」などと発言。
それ以降、市場では「米国によるドル売り介入」の可能性が囁かれるようになり、7月に入ってからは各種メディアでも介入の可能性が取り沙汰されるようになりました。

そこで今回の調査では「今年から来年にかけて米国はドル売り介入をすると思いますか?」とお聞きしました。
結果は「介入しない」が45.3%でトップ、「わからない」が29.8%、「介入する」が24.9%と続きました。

米国は2011年の円急騰の際に協調介入を実施して以来、為替介入を行っていないといわれています。
また、中国などを為替操作国と呼んで批判し続けてきた米国自身による単独為替介入はさすがに現実味に乏しいと思われたのか、予想どおり「しない」派が最大となりました。
自由記述によるコメントをみても「為替操作国を批判しているのに自分が行えば今後に影響する」という意見のほか、米国による単独実弾介入そのものを全否定する声が上がっています。

ただ、比較的少数ではあるものの、「する」派が2割超と予想外に票を集めたことには注目すべきでしょう。
「する」派のコメントをみると、「トランプ氏は必要な処置と考えればやる」「為替レートに問題があるとトランプ氏が認識した場合、近い行為はあってもおかしくない」などの声が多数集まりました。
現在までのトランプ米大統領の行動に照らし、「彼ならあるいは」と懸念を拭いきれない姿が窺えます。

米国の為替政策のカギはトランプ米大統領が握っていることは間違いありませんが、「わからない」が約3割を占めたことからも彼の次の一手の読みづらさが反映されているようです。

Q2.中国人民元相場の対ドル基準値が再び注目されています。今後、年末にかけて中国人民銀行はどのような対応をしていくと予想していますか?

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中国当局の「オトナの対応」に期待感

8月1日にトランプ米大統領が対中関税第4弾を宣言した後、翌週5日に中国人民元は当局の防衛ラインとみられていた1ドル=7.0元を突破。
予想以上の元安となったことで米中貿易戦争の激化が懸念されると、ドル/円やクロス円が急落する事態となりました。
この日以来、市場では中国当局による対ドル基準値の発表(10:15)に熱い視線が注がれており、アジア時間の焦点の一つとなっています。

そこで2つ目の質問項目では「中国人民元相場の対ドル基準値が再び注目されています。今後、年末にかけて中国人民銀行はどのような対応をしていくと予想していますか?」とお聞きしました。
結果は「1ドル=7.0元前後の水準を維持」が43.0%で首位、「1ドル=7.0元以上の元安を容認」が32.2%、「1ドル=7.0元以下の元高へ誘導」が24.9%と続きました。

それぞれのコメントをみると、「元安容認」派には「米中関係が良くなるまでは(元安容認を継続)」「対中関税が高くなればその分通貨を下げる」など、米国への対抗措置を意識した回答が目立ちました。
また「元高誘導」派からは「米国の政治圧力が上回るから」との意見もあり、米中政治の今後の情勢とパワーバランス次第とみる姿勢が垣間見えます。

なお、最も多かった「現値維持」派のコメントには「米国に配慮したとも見せず、これ以上の元安は自国の首を絞めるので現在の水準でふらふらする」「ギリギリの線を攻めざるを得ない」といった中国当局の苦労に思いを寄せる内容や、「中国としても問題を増やすより外交カードとして置いておく」といった当局ならではの老獪さを指摘する声もありました。

今回の調査では票が一方に大きく傾くことはありませんでしたが、全体的には「何を言い出すかわからない」トランプ政権に対して可能なかぎり大人の対応で対処しようとする中国当局への期待感が感じられる内容となりました。

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