8月に入り、見事に相場の雰囲気が変わりました。
先日コラムでもご紹介した通り、水星逆行から巡行に戻るタイミングで円高に振れる確率は75%以上と記載させて頂きましたが、その通りとなりました。
先週のコラム:
https://www.gaitame.com/media/entry/2019/07/31/000000
それも大幅に下落です。
ドル円の109円のストップ引っ掛けは下落が大きくなるとも記載をさせて頂きましたが、それについてもやはりインパクトが大きいものとなっております。
米国は中国を為替操作国と認定し、そして輸入品に関してさらなる10%の関税引き上げを明言しました。9月から実施のようです。
ドル人民元レートは7.0を突破し、中国も対抗姿勢が鮮明です。ドル人民元レートは7.7を目指すでしょう。(関税が10%になるため、その分を相殺しようと切り上げてくる。)
そして、さらなる人民元安も視野に入れているかもしれませんが、8.0超えは少々危険水域かもしれません。
過去の統計的には8月は円高に振れる可能性が高く、今月の月足も陰線は確定的でしょう。
引き続き円買いトレードを中心にドル円クロス円の戻り売りで問題ないかと思われます。
ドル円4時間足
出所:「外為注文情報」
本日もドル円4時間足から見ていきましょう。
先日のコラムのドル円チャートとオーダー状況でも触れましたが、騙し上げが来たあとは、上昇トレンドだと勘違いした押し目買い組がすべて捕まります。
そしてオーダー状況を見ながら捕まったポジションをイメージすると、このような結果になるのです。
先週のコラム:
https://www.gaitame.com/media/entry/2019/07/31/000000
ドル円は久しぶりに動いています。オーダー状況を見てみても、明らかに逆指値注文が少ないです。これはショートポジションをキープしている投資家が少ない証拠でしょう。
つまり、まだ大勢はこれから売りトレードで参入してくる可能性があり、戻りを待ちつつも、どのタイミングで入ればよいか少々焦りながら考えている最中だと思われます。
その場合は、筆者は迷わず成行の売りです。
売りを検討している新規参入者の足並みが揃わないうちは断続的に売りがつづきます。
これといった明確なポイントまで戻らないケースが多く、レジスタンスラインやサポートラインまで戻らないケースのほうが多いです。106円にかけて押し目買いも散見されますが、大きな流れは下落トレンドですので、彼らは間違いなく短期の買いトレードでしょう。
つまり、割り込んだ場合、また彼らが損切り注文を入れてくれますので、それを狙ったトレードができるわけです。
ドル円は現段階の水準から106.80付近までが売りゾーン、損切りは107.50、ターゲットは 105円手前のリスクリワード1:2程度の水準でトレードとなります。
元安は豪ドル安?
続いて、豪ドル円チャート4時間足分析です。
こちらもドル円同様に下落トレンドの最中です。MACDがまだダイバージェンスしておりませんので、もう1度戻り売りを狙えるでしょう。
71.75に大きなストップロスがあります。その下にも比較的規模の大きなモノがあるので71.50割れも今日明日中にあるのではないでしょうか?
また今週のクロス円はほぼドル円と連動するでしょう。
人民元安は豪ドル安に繋がります。オーストラリアの最大貿易相手国は中国です。輸出の4割前後は鉄鉱石と石炭で締めており、その購買先の大半は中国です。中国の人民元安は輸入物価を押し上げますので、輸入が控えめになります。
ですので、オーストラリアの景気減速は時間の問題となります。
米中貿易戦争は再発したと言っても過言ではありませんし、引き続き連鎖反応で影響を受けるのはオーストラリアです。ニュージーランドももちろんその傾向があり、オセアニア通貨も売り一択で良いでしょう。
オーダー状況の相場心理を見てみると72.30以上で売りたがっている投資家が多そうです。
ここまでの戻り売りチャンスを与えずに下値を割り込みますと、彼らの売り指値はさらに下がってきますので、これらの行動を観察しながらトレードしていくと良いのではないでしょうか。
今週もドル円クロス円は売り方向です。
ポンド円も良いのですが、字数上割愛させて頂きます。ぜひ、その他の通貨ペアも、外為注文情報ツールを使って自分なりに分析してトレードの参考指標にしてくださいね!
以上、今週のFXストラテジーでした。
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。