「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
最新のマーケット情報まとめ
現状分析
現在のドル円相場は上値を試しやすい展開が続く見込み
日足チャートでは:
80日線・20日線はほぼ横ばい
10日線は上向きで、間もなく20日線を上抜けてゴールデンクロスになる見込み
RSIが50ラインを突破し、上昇圧力が強まっている
基本的には上目線の状況
注目ポイント
終値ベースで150円台に乗せられるか
現在は150円台で上髭を伸ばし何度も叩き落とされている状況が続いている
150円台に終値で乗せられれば、次のターゲットは3月の高値151.30円に
151.30円突破できるか
この高値を突破できれば、高値と安値の切り下げという下落トレンドの流れを一気に切り替えることになる
より上方向に動きやすくなる
今週の注目イベント
米PMI(本日22:45)
先月はサービス業PMIが50を割り、アメリカ景気減速懸念のきっかけになった
今回も若干の低下予想だが、回復傾向を示せばドル買いと150円台突破に繋がる可能性
PCEデフレーター(週末)
FOMCでは年内2回の利下げ見通しが示されたが、19人中8人は年内1回以下と予想
トランプ政権の関税政策によるインフレ再加速懸念もあり、インフレ指標は注目される
日銀の主な意見公表(3/28)
先週は政策金利据え置きが決定、植田総裁は追加利上げを経済や物価動向を見ながら判断する姿勢
次回5月会合での利上げ観測がくすぶっている状況
トランプ大統領の関税に関する発言
4/2に相互関税が発動予定(トランプ大統領は「米国解放の日」と呼んでいる)
本格的グローバル関税ではなく、焦点を絞ったものになる見通し
日本の自動車関税が除外されれば朗報となる可能性
テクニカル面のポイント
IMMポジションでは円ロングが減少している状況
日足チャートでは逆三尊形状の兆しあり
高値同士を結ぶトレンドラインを上抜ければさらに上値を試しやすい
結論
今週のドル円相場は、終値ベースで150円台を突破できれば、151.30円を目指す展開となる可能性が高い。PMIやPCEデフレーターなどの経済指標、トランプ政権の関税政策に関する発表次第では、さらに154円台まで視野に入る場面も考えられる。チャート形状からも上値を試す重要な週となる見込み。
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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