個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2025年2月19日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
日本長期金利上昇、15年ぶりの高水準
出所:TradingView
日本国債の金利の上昇が止まりません。
すでにXでは話題になっていますが、10年金利がこの15年見たことがない水準まで上昇してきました。
リーマンショック以来の金利水準となってきており、日銀側の利払いが日に日に増してきている状況です。
1.50%で一度頭打ちをすると考えておりますが、上昇スピードがかなり速く、日本円と日本株の売り材料になってしまいます。
本来ならば、日米金利差縮小を喜び、ドル/円の大幅下落材料となるのですが、今回は少々上昇スピードが速いため、警戒感が増している状況です。
ドル/円と金利差比較
出所:TradingView
こちらは日米の10年債利回りの引き算したグラフです。
ドル/円チャートと比較しておりますが、見事に相関しているものの、よくよく見ると金利差縮小ペースにドル/円の下落がしっかりとついてきていないことがわかるでしょう。
本来ならば149-150円付近に推移していてもおかしくはないのですが、為替レートが追いついていない状況です。
国債売りから来る通貨安影響を一部受けているのかもしれません。
金利の動きが正しいことが振り返ってみるとよくあることなので時間差でこの差は埋まっていくものと考えます。
SMA200をバックに戻り売り
出所:TradingView
これらを踏まえてチャート分析していきましょう。
ドル/円日足チャートです。SMA200(橙)をしっかりと割り込んで推移中です。
上記がレジスタンスになると考えて先週と変わらず戻り売りトレードを繰り返したいと考えております。
金利に追いついてくるならば、150円割れを意識したいところです。
1.50%も金利がつくようになると、流石に本邦勢が購入に踏み切り始めると思いますので、国債の担い手が増えてくるでしょう。
長期金利急騰騒動はそろそろ止むのではないかと考えます。
冒頭のチャート上では、短期金利は頭を抑えられております。
短期金利まであがってくると円売りで反応するかもしれませんが、今の所円売りリスクは限定的だと考えます。
日銀の政策金利引き上げ予想がマーケットで上方修正されていると考えます。
4時間足で戻り売りのタイミングを見ていきましょう。
EMA144の下落リズム
出所:TradingView
ドル/円4時間足分析に移ります。
現状、EMA144(黄色)の下落リズムと合っているようです、戻りがあったらこのタイミングで売りを入れてみると良いでしょう。
現在は153.80円付近で推移しておりますが、時間の経過とともにこの水準も落ちてきますので、週後半では153円付近で推移している可能性もあります。
金曜日あたりにこの付近まで戻りがある局面があれば、追加の戻り売りトレードはアリではないでしょうか。
先に151円を割り込む場合は保有ポジションを継続し、150円割れ期待をした売りトレードを繰り返す予定です。
また今週金曜日は日本のCPI発表日です。
市場予想は前年同月比+4.0%となっており、市場予想通りですと米国のインフレ率を大きく上回ることになります。
早急な政策金利引き上げが必要になってくるでしょう。
CPIコアやCPIコアコアにも注目し、市場予想を上振れないか注目しておきましょう。
事前予想は、
CPIコア:+3.1%
CPIコアコア:+2.5%
となっております。
上回れば円高要因となりますので、機関投資家の円ロングもさらに積み上がってくると予想し、ドル/円は下値更新を予想しておきます。
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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