メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2024年12月27日15時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
トルコリラ/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のトルコリラ/円は1カ月ぶり高値へ上昇
クリスマス・ウイークのため動意は限定的でしたが、円売り主導で堅調に推移。日銀の追加利上げに対する慎重な姿勢が引き続き円売り材料になった一方、トルコ中銀の利下げはむしろリラ買い材料となりました。中銀は26日、1年10カ月ぶりの利下げを行い政策金利である1週間物レポレートを50.0%から47.5%へ引き下げました。ただ、声明で「月次インフレ率が大幅かつ持続的に低下し、インフレ期待が予測範囲に収束するまで引き締めスタンスが維持される」とあらためて表明したことや、翌日物貸出金利と翌日物借入金利の差を600bp(6.0%ポイント)から300bpに縮小させたことから、タカ派的な利下げと受け止められた模様です。リラ/円は中銀の利下げ後に一時4.483円前後まで上昇して11月22日以来の高値を付けました。27日の15時時点では4.435円前後で推移しています。
今週のトルコリラ/円の注目ポイントはCPI
1月3日(金)にトルコ12月消費者物価指数(CPI)が発表されます。トルコ中銀はインフレ鈍化を確認しながら、引き締めスタンスを維持しつつ、緩やかに利下げを進める方針のため注目です。12月CPIの市場予想は前年比+45.20%、コアCPIは45.80%となっています。いずれも11月の47.09%、47.13%から鈍化すると見られています。それだけに、仮に市場予想を下回るようだと利下げ観測が高まりそうです。もっとも、インフレ鈍化に伴う利下げは正統的な金融政策であり、トルコ経済にとって正常化の一環です。金利の絶対水準が高いリラにとって、利下げ観測は強い売り材料にはならないでしょう。なお、次回のトルコ中銀金融政策決定会合は1月23日に予定されています。
今週のトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
4.400円~4.500円
基調
下値堅い
今週の注目ポイント
☆2025/1/3 トルコ12月CPI
・主要国株価、国際商品価格
メキシコペソ/円(MXN/JPY) FX為替レート・チャート
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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