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FX/為替「米CPI 、来週のFOMCに向けた最後の重要データ」 外為どっとコム トゥデイ 2024年12月11日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年12月11日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼10日(火)の為替相場
(1):RBAハト派に傾く
(2):日本の保険業界 過去最大のM&Aでドル買い

▼10日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米CPIが反発なら混乱も…/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

10日(火)の為替相場

期間:10日(火)午前7時10分~11日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):RBAハト派に傾く

豪中銀(RBA)は予想通りに政策金利を4.35%に据え置いた。声明で「インフレ率が目標に向かって持続的に動いているとの確信を得つつある」と表明。前回までの「インフレ率が目標レンジに向かって持続的に推移していると確信するまで政策は十分に制限的である必要がある」との文言を削除した。市場はRBAのスタンスがハト派化したと受け止め、豪長期金利が低下するとともに豪ドルが下落した。その後、ブロック総裁は会見で「今日の理事会では利下げを検討しなかった」とし、経済指標の軟化を受けて声明文の文言を変更することを意図的に決定したと説明した。来年2月(次回会合)にも利下げに踏み切る可能性について聞かれると「分からない」「私が言えるのは、データを注視しているということだ」と述べた。これより前に発表された中国11月貿易収支は974.4億ドルの黒字で、黒字額は市場予想(935.0億ドル)を上回った。輸入が前年比-3.9%と予想に反して減少した。

(2):日本の保険業界 過去最大のM&Aでドル買い

生保大手・日本生命保険は米系生保のレゾリューションライフを買収すると発表。株式の取得額は約82億ドル(約1兆2000億円)で、日本の保険業界で過去最大のM&Aとなる。前日に氷見野日銀副総裁が来年1月14日に金融経済懇談会に出席すると伝わり、来週の利上げは見送られ1月に先送りされるとの観測が広がったことも相まってドル買い・円売りが優勢となった。

10日(火)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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【情報提供:外為どっとコム】

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:米CPIが反発なら混乱も…

昨日のドル/円は一時152円台へ上伸。東京市場では151円台を割り込む場面もあったが海外市場で反発した。米長期金利の上昇を背景にドル買いが優勢となった上に、日銀が来週の利上げを見送るとの観測で円が売られたことから152.10円前後まで上昇。11月27日以来の高値を付けた。
本日は米11月消費者物価指数(CPI)に市場の関心が集まっている。米金利先物は、来週17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25bp(0.25%ポイント)の利下げが行われる可能性を85%前後織り込んだ水準で推移。つまり市場は、利下げの可能性が高いと見ているものの、利下げを確信するには至っていない状況だ。したがって、本日の米11月CPIがFOMCの利下げを見極める上で最後の手掛かりとして注目されている。市場予想は前月比+0.3%、前年比+2.7%となっており、10月の+0.2%、+2.6%から小幅に伸びが加速する見通しだ。食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+3.3%と10月から横ばいの予想となっている。高止まりが続いているコアCPIが予想を下回れば市場の利下げ観測が確信に変わり、ドルは下落しそうだ。一方で、コアCPIが予想を上回る伸びとなれば利下げ観測が後退することになるだろう。この場合、ドルは上昇する公算が大きいが、米国株が大きく下落するなど市場が混乱するようなら円の上昇につながることも考えられる。

注目の経済指標:米CPI

注目のイベント:米10年債入札

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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