個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年12月4日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
昨晩は韓国にて戒厳令が宣言されました。
ユン・ソクヨル大統領が宣言したことにより、政府と国会で緊張感が高まりました。
その後、300人の国会議委員のうち190人が出席し、戒厳令解除が過半数の賛成を得て成立し、ひと騒動終了した模様です。
韓国政府から、この戒厳令について正式に詳細は発表されておりませんが、韓国の政治も荒れているようです。
日本同様に与党の支持率が低迷し、野党側の勢力が増してきているようです。
内閣不信任案も時間の問題でしょうか?
これらの一連の動きにて、ドル/円、クロス円は昨晩、急落しました。今は戻してきておりますが、下落トレンドが加熱してきているだけあって乱高下相場となりつつあります。
しかしながら、短期的に底が入ったと考えております。
ドル/円、RCIが底入れシグナル点灯開始?
出所:TradingView
ドル円4時間足チャートです。
下降ウェッジから上方向に抜けてきました。
RCI26(水色)も-80ラインを抜けてきており、底打ちの最初の合図になります。
RCI26が0.00ラインまで上昇しますと、さらに本格的な調整相場に入ると予想できますので、戻りは大きくなる可能性が高いと判断中です。
また金曜日に米・雇用統計ということもあり、さらにポジション調整は入りやすくなるのではないでしょうか。
RCI26が0.00ラインを超えるタイミングとRCI52(橙)が-80ラインを超えてくるタイミングが重なってきますと、より大きな調整になると考えます。
戻り売り目線継続ではあるものの、筆者はしばらく続けていたドル/円の売りトレードを昨日から手仕舞い始め、今朝で最後のトレードを終了しました。現在、ドル/円はノーポジです。再度、高い位置から売り直す予定です。
さて、戻り売りの目安は151.38円のフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻し+レジサポラインが重なっているポイントから狙っていきたいと思います。
さらに152.20円まで続伸する可能性もありますので(フィボナッチ・リトレースメント50.0%戻し+レジサポライン)、二つ目の売りエントリーはこの水準からも想定しております。
数日様子見、金曜日の雇用統計が良好な指標であげたところから売りで入っていくイメージでしょうか?
ユーロ/円4時間足も同じく調整か?
出所:TradingView
続いて、ユーロ/円4時間足チャート分析です。
ドイツの経済指標悪化もそうですが、フランスでも政治不安が加速してきております。
参考:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-12-03/SNX2L3DWX2PS00
バルニエ首相が取りまとめた法案に対し、ルペン氏率いる極右・国民連合が反対をしているようで、緊縮財政策にて意見の不一致が起こっているようです。
すでに政権打倒を誓っているようで収拾がつかなくなりそうです。
今年6月に行われたフランスの解散総選挙に打って出たマクロン大統領ですが、当時は悪手として世間の大半が見ていましたが、ここへ来てマクロン大統領のシナリオ通りの流れになってきたのかもしれません。
現在、フランスでは宙吊り議会となっており、議会を掌握している政党はありません。
この政治不安はマクロン大統領の狙い通りだと思われます。2027年に任期を終えますが、その頃にマクロン大統領が所属する中道連合が支持率の回復を目指し、第1党にのし上がるシナリオで立ち回るのではないでしょうか?
これは長期的な計画ゆえ、2年ぐらいはまだまとまりを見せないかもしれません。
よって、ユーロにとってはネガティブでしょう。EU経済の悪化に加えてフランスの政治不安はユーロにとってマイナスです。これがここ最近弱かったユーロの値動きと一致します。
引き続きユーロ売りは継続したいと思います。
さて、前置きは長くなりましたが、ユーロ売りを前提で分析をしていきます。
ドル/円同様に底が入りそうな形状ですので改めて戻り待ちです。
159.10-159.20円あたりのレジスタンスラインからの売りを狙う予定です。
この水準まで戻りを待ってから再エントリーを模索しております。ドル/円の戻りと相談しながら、似たようなタイミングで売り仕掛けていくと思いますので、ドル/円が151円台半ばまで上値を伸ばすタイミングと同タイミングでショート再開も視野に入れて立ち回る予定です、ご参考まで。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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