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【見通し】株式明日の戦略-5日続落も下げ幅は縮小、円高にブレーキがかかるかが焦点に

9日の日経平均は5日続落。終値は175円安の36215円。8月雇用統計を受けて6日の米国株が大きく下げ、為替も円高に振れたことから、寄り付きは500円を超える下落。序盤はリスクオフの様相が強まり、下げ幅を4桁に広げた。ただ、1100円超下げて35200円台に入ったところで売りが一巡し、安値は早い時間につけた。10時以降は下げ幅を縮める展開。売り気配スタートで始まった半導体株の多くが寄った後は下げ渋ったこと、東京時間ではドル円が円高に振れなかったことなどが支援材料となった。

 前場では下げ止まっても下落銘柄が多かったが、後場に入ると値上がりに転じる銘柄や業種が増加。グロース250指数はプラス圏に浮上した。日経平均の方は安値から1000円近く水準を切り上げた36200円台で戻りが一服。ただ、売り直されることはなく、3桁下落ではあったものの、高値圏で終了した。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆0600億円。業種別では空運、精密機器、食料品などが上昇した一方、輸送用機器、保険、海運などが下落した。今期の営業増益、増配計画を提示した日本駐車場開発が急伸。半面、8月の月次が失望を誘ったビックカメラが大幅に下落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり536/値下がり1074。売買代金上位ではメルカリ、さくらネット、第一三共、セブン&アイなどが大幅上昇。神戸物産、あさひ、ノジマなど小売の一角に資金が向かった。原油価格下落を受けた燃料安への期待からJAL、ANAの空運大手2社が堅調。上方修正を発表した小松マテーレや、1Qが営業黒字となった日本ハウスHDに強い買いが入った。

 一方、安寄り後は踏みとどまったものの、レーザーテック、ディスコ、東京エレクトロンなど半導体株が軒並み大幅安。トヨタやいすゞなど自動車株が円高への警戒から売りに押された。米長期金利の低下を嫌気して、三菱UFJ、第一生命、東京海上など金融株が軒並み安。8月度の月次が物足りないと受け止められたシュッピンが11%安と大きく値を崩した。

 日経平均は5日続落。ただ、一時4桁安となりながらも、前場のうちに安値をつけて切り返し、終値では175円安(36215円)と常識的な下げにとどまった。ここから間を置かず大きく上昇するようなら、今回は8月のような暴落まではないとの見方が強まり、下押し圧力が和らいでくるだろう。一方、きょうは下げ幅を大きく縮めたものの、反発までには至っていない。戻りが鈍いようだと、週末にかけては三連休を前にリスク回避姿勢が強まりやすい。あすは小幅でもしっかり反発できるかが注目される。

 5日続落となる中で内需株しか買えないような雰囲気が漂っているが、きょうの東京時間で円高が進まなかったことは日本株にはポジティブ。米国の8月消費者物価指数や生産者物価指数の発表を控えているため、円安が進むとまでの期待は高まりづらい。それでも、ドル円が140円を割り込まず、円高にブレーキがかかるのであれば、外需株にも見直し余地は出てくる。本日、米国ではアップルが新製品の発表イベントを予定しており、新型iPhoneがお披露目されるとみられている。米アップル株は6日の米国株が大きく下げる中でも0.7%安と値を保った。アップルのイベントが米国株や国内電子部品株に好影響を与える展開に期待したい。


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ