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ドル円は155円台が新たな底値に!?為替介入後の相場シナリオを徹底解説 2024/7/18 今井雅人氏

 

当面は円高方向への売り込み、その後しばらくもみ合いの時期に入る【マット今井 実践トレードのつぼ】

収録日:2024/7/18

元邦銀ディーラーの今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込み見通しを示します。

時間がない方向け「ポイント要約」

・7月11日と12日の2日間で為替介入が行われた模様
ドル円は155円台がしばらく底値圏
 →すぐには上昇に転じない
 →155円~157-8円程度の範囲でもみ合う展開が続く
 →値固めがされてから再び上昇に転じる
7月31日の日銀会合に市場の注目が移っていく

目次

0:00 今回のダイジェスト
0:47 為替介入の規模と影響
1:20 前回の介入との比較
2:34 ドル円展望と足元の注目点
4:06 【PR】口座開設特別キャンペーン

動画要約・まとめ

為替介入の規模と影響

7月11日と12日の2日間で為替介入が行われたようです。値動きから推測すると、介入金額は約5兆円程度と思われます。日銀の当座預金の推移を見ると、初日が3兆円、2日目が2兆円程度であったことが推測できます。これは、為替市場での値動きとほぼ比例しています。

前回の介入との比較

前回の介入は、金額が10兆円弱でした。今回の介入はその半分程度の規模です。前回の介入後の相場展開を振り返ると、介入で一旦押し下げられた後、少し戻り、その後ポジション調整の投げ売りが起きて再度下落しました。その後、約1ヶ月間のもみ合いを経て、じりじりと上昇し、160円、161円台まで上昇しました。

今回も同様の展開が予想されます。実際、介入で一旦下落した後、少し戻りましたが、その後再び激しいドル売り円買いが起こり、155円台前半まで下落しています。この動きは前回の介入後の展開とよく似ています。

ドル円展望と足元の注目点

前回の動きを参考にすると、155円台がしばらく底値圏となり、すぐには上昇に転じないと予想されます。155円から157円、158円程度の範囲でもみ合う展開が続き、値固めがされてから再び上昇に転じる可能性が高いと考えられます。このような相場展開が続く中、7月31日に予定されている日銀の金融政策会合に市場の注目が移っていくと予想されます。

今回の介入は、アメリカの経済指標発表直後に行われた奇襲的な作戦でした。予想外のタイミングであったため、一時的には効果が出ています。しかし、為替介入の効果は長期的には限定的です。どのような手法で行っても、結局は需給を歪めるだけであり、長期的な相場トレンドを変えることは困難です。

今回の介入金額が前回より半分程度だったことを考慮すると、その影響が続く期間は前回よりも短くなる可能性があります。当面は円高方向への売り込みがあり、その後しばらくもみ合いの時期に入ると予想されます。市場参加者は、この点を踏まえて今後の相場動向を注視する必要があります。

 

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株式会社マットキャピタルマネージメント 代表取締役
今井雅人
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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