オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
・NY原油先物市場は反落。カリブ海を通過中のハリケーンの影響による原油の供給懸念が和らいだことが売り材料となった。終値は前営業日比-0.57ドルの1バレル=82.81ドル(7月2日)。
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・6月26日に発表された豪5月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%となり、前月(+3.6%)から上昇した。4月24日に発表された豪1‐3月期CPIは前年比+3.6%となり、前四半期(+4.1%)から鈍化したが市場予想(+3.5%)を上回った。
・6月18日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなったが、ブロック総裁は「利上げの論拠も議論した」と述べた。
・6月13日発表の豪5月雇用統計は、雇用者数が3.97万人の増加と市場予想(3.00万人増)を上回った。また失業率は4.0%へ改善(前回:4.1%)、労働参加率は66.8%だった。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
豪州の消費が増加すればRBAは早期利上げの可能性も
本日は豪5月小売売上高が発表される。市場予想は前月比+0.3%となっている。6月26日に発表された豪5月CPIが前年比+4.0%へと上昇し、市場はRBAが追加利上げに動くとの見方を強めている。豪5月小売売上高が市場予想を上回れば、追加利上げへの期待がさらに膨らむことになりそうだ。一方で、豪州では昨年7月からの「エネルギー料金救済基金」の補助額を使い切ってしまった家計が増えている。光熱費の自己負担額が増加することで、消費が抑制される可能性も考えられる。
また、本日は米6月ADP雇用統計や米6月ISM非製造業景況指数が発表される。昨日、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「予想外の労働市場の軟化は行動のきっかけになり得る」と語ったことで米国の労働関連経済指標への関心が高まっているだけに注意しておきたい。
想定される個別シナリオ
■豪5月小売売上高が市場予想を上回る
⇒RBAの早期利上げ期待が高まる
⇒豪ドルは買われる
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
日欧米株価動向
10:30 豪5月小売売上高
21:15 米6月ADP雇用統計
23:00 米6月ISM非製造業景況指数
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り空に雨がぱらつく。7時に豪ドル/円のストキャスティクスでシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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