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FX/為替「ドル/円、34年ぶり160.20円が視野に 米監視リスト入りでも介入警戒ムード残る」 外為どっとコム トゥデイ 2024年6月21日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年6月21日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼20日(木)の為替相場
(1):BOE 政策金利を据え置き
(2):米経済指標は悪化
(3):日本「為替監視リスト」入り

▼20日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:強含みで推移/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

20日(木)の為替相場

期間:20日(木)午前6時10分~21日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):BOE 政策金利を据え置き

英中銀(BOE)は予想通りに政策金利を5.25%に据え置くと発表。同時に公表した金融政策委員会(MPC)議事録では「7対2で据え置きを決定」したとして、前回と同じく「2人が0.25%の利下げを主張」したことが明らかになった。また、一部のメンバーから利下げ見送りの決定は「微妙なバランスに立つものだった」との指摘があったこともわかった。これを受けて次回8月の利下げ観測がやや高まるとポンドは下落した。

(2):米経済指標は悪化

米新規失業保険申請件数は23.8万件と前週(24.3万件)から減少したものの、市場予想(23.5万件)を上回った。米5月住宅着工件数は年率換算127.7万件と市場予想(137.0万件)を下回った。これらを受けたドル安はごく一時的だった。

(3):日本「為替監視リスト」入り

米財務省は半期に一度の為替報告書を発表。「為替操作国」に認定した貿易相手国はなかったものの、為替操作をしていないか注視する「監視リスト」に日本を追加した。これを巡り米財務省当局者は、2023年の日本の対米貿易黒字が624億ドルと高水準だったことと、経常黒字の国内総生産(GDP)比率が3.5%だったことを理由に挙げ、日本が円安進行に歯止めをかけるために実施した為替介入は監視リストに加える要因になっていないとの見解を示した。

20日(木)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:強含みで推移

昨日のドル/円は158円台後半へと続伸。米長期金利の上昇を背景に日米金利差拡大を意識したドル買い・円売りが強まると158.94円前後まで上昇した。米財務省が日本を為替操作に関する「監視リスト」の対象に指定したことも円売りを誘った模様だ。折りしもドル/円は、日本政府・日銀が円買い介入を発動したと見られる4月29日以来の水準で推移している。米国の「監視リスト」に指定されたことで介入の再発動が難しくなったとの見方が広がれば、一段の円安が進む可能性があろう。もっとも、米財務省による為替操作国認定の主な基準は対米貿易黒字国による通貨安誘導(ドル買い介入)であり、日本のドル売り・円買い介入が「監視リスト」入りに直接的に影響した可能性は低い。効果のほどはともかく、本邦財務省筋は介入を仄めかす発言を今後も続ける公算が大きい。ドル/円は4月29日に付けた160.20円台の34年ぶり高値を視野に強含みで推移すると見るが、介入を巡る警戒ムードもくすぶり続けると見られることから、159円台に乗せれば上昇のピッチは鈍りそうだ。

注目の経済指標:欧英米PMI

注目のイベント:SF連銀総裁発言

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※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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