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FX「強くはないが、下げ止まり感あり。大統領による中銀総裁解任は無効」トルコリラ見通し

 

総括

FX「強くはないが、下げ止まり感あり。大統領による中銀総裁解任は無効」トルコリラ見通し

(通貨11位、株価首位)   

予想レンジ トルコリラ/円4.3-5.3

*世界情勢、新興国は揺れ動くも最近のリラは安定している
*中銀総裁を解任する大統領権限は無効、憲法裁判所
*貿易・経常赤字は続く
*当局によれば資本流入は増加
*輸出業者に対する外貨売却要件を引き下げ
*シムシェキ財務相は経済政策に強い自信をもっているが実績はまだ出ていない
*5月CPIは75.45%
*1QのGDPは強く5.7%増
*5月の製造業PMIは悪化
*外貨準備増加中
*トルコ大統領が6月のG77サミット参加へ
*トルコには為替レートの目標はなく、インフレ抑制が主要目標
*リラ売り介入を実施とは!リラは長期的に安いが、急激なリラ高を懸念
*過去の急激なリラ安を是正するのではなく、現在の安定を望んでいる
*海外投資家は、最も速いペースでトルコ国債を購入
*S&P、フィッチは格上げ
*政府は2026年にインフレが一桁となると主張

(世界情勢悪化も、けっして強くはないが安定感あり)
 世界情勢、新興国は揺れ動くも、リラはけっして強くはないが、下げ止まり感はある。もはや定位置となっていた年間最弱の地位を円に譲った。月間ベースでは4月2位、5月8位、今月は7位スタート。
 年間では対円で1.68%高。株価指数(イスタンブール100)は年初来33.8%高、世界の市場では断トツに強いが、5月下旬から、株取引や仮想通貨に課税する観測がありジリ安推移。10年国債利回りは28.5%で高止まり。
 
(最近のトルコの指標はマチマチ)
4月失業率 8.5%(前回8.6%)
4月鉱工業生産 前年比0.7%減(同4.6%増)
4月経常収支 52.9億ドルの赤字(同44.3億ドルの赤字)
5月貿易収支 65億ドルの赤字(同99億ドルの赤字)

 6月11日には4月小売売上の発表あり。前回は前年比19.4%増

(4月以降ポートフォリオ流入額100億ドル超を記録)
カラハン中銀総裁は、海外からトルコリラ資産へ流入の勢いを強調し、4月初め以来、同国へのポートフォリオ資金の流入額が100億ドルを超えたと述べた。
 カラハン中銀総裁は、ディスインフレ路線に対する楽観論が高まったことで、それがリラ建ての貯蓄や金融商品への選好のシフトを後押ししていると述べた。

「特に4月初旬以降、リラ建て預金の割合が急増しているが、これは外貨建て預金(KKM)の解消だけでなく、外貨預金口座の減少も要因となっている」と語った。

総預金に占めるリラ建て預金の割合が昨年8月の31%から今年5月時点で48%に回復したことを強調した。
 「リラ建て資産に対する外国人投資家の需要の増加を目撃している。4月初旬以来、我が国へのポートフォリオ流入は100億ドルを超えており、その主な原動力は国内政府債務証券だ」と総裁は述べた。

(中銀、輸出業者に対する外貨売却要件を引き下げ)
 中銀は、マクロプルーデンス枠組みの簡素化に合わせて、輸出業者が銀行に売却しなければならない外貨収入の割合を40%から30%に引き下げると発表した。
 2022年に実施した措置により、輸出業者の外貨収入の40%を準備金に加えている。6月10日から、輸出業者が中央銀行に義務付ける新たな販売比率は30%となる。
 最新の週間統計によると、公式準備資産は5月31日時点で1436億ドルに急増し、2023年12月22日以来の高水準となった。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン中位維持

 日足、ボリバン中位。6月5日-10日の上昇ラインがサポート。6月3日-6月10日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向く、20日線横ばい。
 週足、一時ボリバン2σ上限へ上昇も反落。4月8日週-6月3日週の上昇ラインがサポート。23年11月13日週-24年5月27日週の下降ラインが上値抵抗。5週線横ばい、20週線下向き。
 月足、2σ下位で推移。4月-5月の上昇ラインがサポート。12月-5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、9年連続陰線。その間52円から4円台へ沈む。円との熾烈な最下位争いから抜け出し、リラは12通貨中11位へ。



メルハバ

中銀総裁を解任する大統領権限は無効、憲法裁判所

 トルコの憲法裁判所は、最大野党・共和人民党(CHP)による異議申し立てを受け、エルドアン大統領が2018年に法令によって、大統領に付与した中央銀行総裁と副総裁の任命と解任権を無効とする判断を下した。法律によって規制すべき問題だとし、議会に法制化の時間を与えるため判決は12カ月後に適用されるとした。

エルドアン大統領は過去5年に中銀総裁を相次いで解任し、中銀の独立性を低下させたほか、金融緩和に導いて通貨リラ安やインフレ急騰を招いた。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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