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【見通し】NY為替見通し=ドル円、落ち着きどころを探る展開か ランドは開票の行方を注視

ドル円は昨日157.70円台まで上昇したが、本日は156.50円台まで下落後に157円を回復するなど、やや神経質な動き。ただし本日のNY市場では、安く始まった欧州株が持ち直していることもあり、米長期金利や米国株を眺めながら落ち着きどころを探る展開が見込まれる。

 本日、米国では複数の指標が発表予定。1-3月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比年率+1.3%と速報値(+1.6%)からの下方修正が見込まれる。一方、同コアPCE・改定値は速報値と変わらず、前期比年率+3.7%の予想だ。いずれも改定値のためインパクトにやや欠けるが、予想からの乖離が大きければ材料視されそうだ。そのほか、前週分の新規失業保険申請件数(予想:21.5万件)なども予定されている。

 要人発言では、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁とローガン米ダラス連銀総裁の講演が予定されている。ウィリアムズ総裁は直前で「当面利下げの必要性はない」「現時点で利上げの必要性もない」などと発言しており、トーンに変化がないか確認することとなろう。なお、ローガン総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)での投票権を有していない。

 テクニカル面では、欧州序盤に下押すも日足一目均衡表の転換線(156.60円)付近で切り返すなど、156円台半ばが底堅い。一方で上値は、昨日高値が157.71円と1日高値(157.99円)を前に失速しており、158円が重いことからも、直近高安のブレイクは容易ではなさそうだ。

 他方、本日は南アフリカ準備銀行(SARB)の金融政策発表が予定されている。直近で発表された消費者物価指数(CPI)は前年比+5.2%とSARBのインフレ目標(年3-6%)の中心値より上で推移しており、市場予想は8.25%で据え置き。クガニャゴSARB総裁は前回3月の会合でインフレ抑制姿勢を示しており、その姿勢に変化がないか見ておきたい。もっとも、今回に限っては南ア総選挙の開票の行方がより注視しされそうだ。


想定レンジ上限
 ・ドル円、29日高値157.71円
 ・ランド、23日安値8.48円を超えると本日高値8.57円

想定レンジ下限
 ・ドル円は、本日安値156.54円や23日安値156.53円を割り込むと日足一目均衡表・基準線156.02円
 ・ランドは、8.36円(日足一目均衡表・基準線)を割ると8.22円(2日安値)


(川畑)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ