ドル/円、150円台で底堅い…明日の米雇用統計待ちで様子見ムード
東京市場のドル/円は、弱含みの展開。前日NY市場の流れを引き継ぎ、ドル売り・円買いが先行すると一時150.15円前後まで軟化しました。ただ、その後は米長期金利の低下が一服したことで150.40円台に値を戻すなど、下値では押し目買いが入り下げ渋っています。
欧州時間に入ると、「日銀、金融緩和政策から来年脱却する計画」との一部報道で150.50円台から150.10円台へ急落。しかしすぐに反発するなど荒い値動きとなりました。
昨夜、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は追加利上げについて「慎重に進める」としながらもデータ重視の姿勢を改めて示しました。そのため市場では明日の米10月雇用統計に関心が向かっています。日本政府・日銀による円買い介入への警戒がくすぶっていることもあり、今夜は様子見ムードとなりそうで、ドル/円は150円台を中心にもみ合う展開が見込まれます。なお、本日のNY市場では米新規失業保険申請件数が発表されます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10月31日に大陽線が出現するもその後は昨年高値151.94円前後が意識されて反落しています。しかし、150円台前半には10日移動平均線や一目均衡表の転換線が位置しており押し目買いが入りやすく150円台で底堅く推移しています。仮に150円を明確に割り込むようだと150円台の上値が重いとの見方が浮上しそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
11/2(木)
20:00 レーンECB専務理事講演
20:30 米10月チャレンジャー人員削減数
21:00☆BOE政策金利
21:00☆BOE議事録
21:00☆BOE金融政策報告
21:30☆ベイリーBOE総裁記者会見
21:30 米7‐9月期非農業部門労働生産性・速報値
21:30☆米新規失業保険申請件数
23:00 米9月製造業新規受注
----- アップル7‐9月期決算
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
明日10/3は米雇用統計LIVE!
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。