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ドル/円、145円を突破!週末・月末・四半期末・半期末が重なり不規則な値動きとなる可能性も(NY市場の見通し)

ドル/円、145円を突破!週末・月末・四半期末・半期末が重なり不規則な値動きとなる可能性も

本日、東京市場のドル/円は、一時145円台へ上昇。仲値公示にかけてドル買いが強まると、その後2022年11月10日以来の高値145.07円前後まで上伸しました。ただ、鈴木財務相が「急速で一方的な動きが見られ、高い緊張感を持って注視」「行き過ぎた動きには適切に対応」などと円安をけん制したことから円買い介入への警戒感が広がると144.60円台に押し戻されるなど、やや神経質な動きとなっています。

欧州市場では、松野官房長官が「最近は急速で一方的な動きがみられる」「行き過ぎた動きには適切に対応する考え」と発言しましたが、市場の反応は限定的でした。その後は、時間外の米長期金利が上昇すると再びドル買い・円売りが強まり144.90円前後まで反発しました。しかし、145.00円の上値抵抗が意識され伸び悩むと144.50円台まで押し戻されました。

今夜は米5月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表されます。米連邦準備制度理事会(FRB)が注目するインフレ統計だけに結果次第ではドル/円が大きく動く可能性があります。一度は跳ね返された145円台に戻せるか注目しましょう。また、本日は、週末・月末・四半期末・半期末が重なる特異日であることから不規則な値動きとなる可能性がありますので、ロンドン・フィキシング(24時)の前後などは特に注意しておきましょう。

日足チャートを見ると、ローソク足が十字線となっています。上値が重く底堅いことから気迷い状態であることがわかります。上値は145.00円、下値が144.00円のレンジが意識されており、どちらかを明確にブレイクしてくれば動きが出てきそうです。ただ、上昇基調に変わりはありませんので144円を割り込んでも押し目買いのポイントとなりすぐに切り返す可能性も考えられます。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

6/30(金)
21:00 メキシコ5月失業率
21:00 南ア5月貿易収支
21:30 カナダ4月GDP
21:30 米5月個人所得
21:30☆米5月個人消費支出(PCE)
21:30☆米5月PCEデフレーター
22:45 米6月シカゴPMI
23:00 米6月ミシガン大消費者態度指数・確報値
----- EU首脳会議
※☆は特に注目の材料

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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