トルコリラ/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
☆中国恒大集団の過剰債務不安
・FOMCテーパリング観測
トルコリラ/円は3カ月ぶり安値へと下落
トルコリラ/円相場は16日、17日、20日と3営業日続落。
中国不動産大手、恒大集団の過剰債務問題を巡る不安が広がり、リスク回避の動きが強まりました。
20日には香港株・ハンセン指数や豪州株・S&P/ASX 200指数が大きく下落し、NYダウ平均も600ドルを超える下落となりました。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が早期にテーパリング(量的緩和の段階的な縮小)に動くのではとの警戒感も株価の重しになった模様です。
リラ円は21日早朝に12.550円前後まで下落して6月22日以来、ほぼ3カ月ぶりの安値を付けました。
その後は買戻しの動きとなりましたが、12.70円台で伸び悩むなど上値の重い展開となっています。
注目ポイントは政策金利
23日にトルコ中銀が政策金利を発表します。
19.00%に据え置きの予想が大半ですが、現地エコノミストの中には18.50%への利下げを見込む向きもいるようです。
トルコ中銀のカブジュオール総裁が金融政策を運営する上でコアインフレ率を重視する考えを示した事が利下げ予想の背景と見られます。
トルコの8月コアインフレ率は16.76%で、総合インフレ率の19.25%を下回っています。
このため、政策金利には小幅な引き下げ余地があるとの見方でしょう。
エルドアン大統領が早期の利下げを要求しているだけに、中銀が利下げを強行する可能性を排除できないようです。
市場の常識では、インフレが高進している中で利下げを強行すれば通貨に下落圧力がかかりやすくなります。
大統領の主張と市場の常識が食い違う中、トルコ中銀の判断に注目が集まりそうです。
そのほか、引き続き中国恒大集団の動向にも注意が必要でしょう。
来週までのトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
12.350~12.850円
基調
下値警戒
来週までの注目ポイント
☆9/23 トルコ中銀金融政策決定会合
・中国恒大集団を巡る動向
・主要国株価 国際商品価格
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