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6月4日(金)ドル/円
基調
波乱含み
目先の注目材料
・6/4 米5月雇用統計
・主要国株価、米長期金利
米雇用統計に対する見方分かれる
ドル/円は、昨日のNY市場で5月高値(110.20円前後)を更新。110.30円台に上伸して3月に付けた年初来高値(110.96円前後)を視界に捉えた。
ドル急伸のきっかけとなったのは、米5月ADP全国雇用者数が前月比97.8万人増と大幅な伸びを示した事だ。これを受けて、本日発表される米5月雇用統計の非農業部門雇用者数も市場予想(67.4万人増)を上回るとの期待が高まった。
ただ、ADP全国雇用者数と非農業部門雇用者数は必ずしも連動性が高いとは言い切れない。例えば、非農業部門雇用者数が26.6万人増に留まった前回4月分のADP全国雇用者数は65.4万人増であった(速報値ベースでは74.2万人増)。
その他にも、今回の5月非農業部門雇用者数には不安要素がある。米5月ISM景況指数の構成指数である雇用指数は製造業、非製造業ともに前月から低下した。市場には、米政府の失業給付上乗せ措置によって、雇用主が労働力を確保するのが難しくなっているとの見方がくすぶっている。4月の非農業部門雇用者数が大幅に予想を下回ったのもそのためと見られている。
また、昨年5月の非農業部門雇用者数は283.3万人増と前月の未曽有の落ち込み(2067.9万人減)の反動で急増しており、今回の季節調整に歪みが出る可能性も捨て切れない。
いずれにしても、今回の米5月雇用統計は強気な見方と弱気な見方が混在しているだけに、発表後のドル/円相場は荒れ模様の展開となりそうだ。
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